売春防止法違反売春防止法ば い し ゅ ん ぼ う し ほ う

【売春防止法】「売春」とは、「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交(SEX)をすること」を言います。
売春防止法は3条に「何人も売春をし、又はその相手方となってはならない。」と規定し、売ることも買うことも禁止しています。

弁護士が教える売春をさせる業に対する資金等の提供

資金等の提供の罪とは
資金等の提供の罪(13条)情を知って、売春を行う場所を提供することを業とする者に、その業に要する資金、土地又は建物を提供することと5年以下の懲役及び20万円以下の罰金
情を知って、売春をさせる業に要する資金、土地又は建物を提供すること7年以下の懲役及び30万円以下の罰金
資金について現金ではなく有価証券を提供した場合は、本罪は成立しますか?
成立します。
「資金」は、現金に限らず、有価証券、手形、小切手なども含まれますが、信用の供与(借入に際して保証人となることなど)は含まれません。
売春業者が借入をしようとした際に保証人となることも、本条の罪になりますか?
信用の供与(借入に際して保証人となることなど)は、「資金等の提供」に含まれません。ただし、これが幇助行為に当たる場合には、幇助罪の成立があり得ます。
売春の手助けになるとは知らずに資金等を提供した場合でも、本条の罪になりますか?
なりません。
売春の手助けになるとは知らずに資金等を提供した場合で、その後、情を知ったが、その資金等の使用を黙認していた場合、本条の罪になりますか?
黙認していただけでは本条の行為には該当しないでしょう。
売春の手助けになるとは知らずに資金等を提供した場合で、その後、情を知った後に、利息の引き上げをしていた場合には、本条の罪になりますか?
情を知った後に、利息の引き上げ、手形の書き換え、契約の更新などをした場合には、その時点で本罪が成立します(広島高判昭和41.11.1)。

捜査のポイント

売春防止法違反による検挙を避けるためにソープランド等の経営を会社組織で行い、雇われ社長を置いて、実質的オーナーまで捜査が及ばないようにする方法がとられることが多いようです。
このような場合、警察は、売防法違反行為を行った者と実質的オーナーとの共謀関係を立証しようとします。具体的には、帳簿類を押収、分析することで経営状況及び資金の流れを明らかにし、関係者からの徹底した事情聴取等によって、実際に指示を出した者や資金の流れなどを追及するようです。実質的オーナーと行為者との間の共謀関係が立証困難である場合にも、売防法を積極的に適用することによって背後関係を徹底的に追及するようです。

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弁護士が教える両罰規定

両罰規定(14条)法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第9条から前条までの罪を犯したときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する

業務主が従業者を使用して事業を遂行している場合には、事業主に従業者の違反行為を防止すべき注意義務があるから、従業者の選任監督その他違反行為を防止するのに必要な注意を怠った業務主を処罰する趣旨です。

「業務に関し」とは、当該行為が法人の業務に関して行われ、その経済的影響が当然法人に及ぶ場合をいいます(仙台高判昭和35.9.29)。
法人の業務行為そのものに限定されるものではなく、業務行為に関連若しくは付随する行為も含まれます。

弁護士が教える売春防止法違反の事例

主要検挙事例

店舗型性風俗特殊営業店における場所提供等違反事件

店舗型性風俗特殊営業店経営者らは、平成22年1月から同年2月までの間、宇都宮市所在の店舗において、女性従業員らが不特定の遊客を相手方として売春するに際し、その情を知りながら、料金を徴して同個室を使用させる等するとともに、栃木県条例により店舗型性風俗特殊営業を営むことを禁止した地域である同店舗において、店舗型性風俗特殊営業を営んだ。2月までに、経営者らを売春防止法違反(場所提供、契約)、風適法違反(禁止地域営業)で検挙。(栃木)

出会い系サイトを利用した売春防止法違反事件

ホストクラブで稼働するホストは、平成21年9月、自己を指名し来店するA女(25歳)の来店費用を肩代わりし、同女から毎月返済を受けていたところ、同女からの返済が滞ったことから、同ホストクラブに客として出入りしていたB女(23歳)と共謀の上、出会い系サイトを利用してA女に売春させ、その対償を全て収受することを企て、同サイトで売春の相手方となる遊客を募り、同女に当該遊客と売春させるとともに、その対償の全部を収受していた。平成22年2月までに、ホスト及びB女を売春防止法違反(契約、周旋)で検挙した。(兵庫)

事例

29歳無職男性/35歳無職男性

マンションの一室で、女性3人に、男性ら3人を相手とする売春をさせたとして、売春防止法違反(場所提供)の疑いで逮捕。被疑者はマンションで乱交パーティーを行う売春クラブの店長であった。(東京2011.5.26)

63歳ソープランド経営者女

自身の経営するソープランドが売春場所となることを知りながら、経営会社役員男性(42)=同法違反容疑で逮捕=に月額約325万〜350万円で貸していたことにより売春防止法違反(資金等提供)容疑で逮捕(兵庫)

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弁護士が教える売春防止法違反の統計

検挙件数・検挙人員

H22年H21年
検挙件数検挙人員検挙件数検挙人員
合 計1,3867271,562747
うち外国人1449027398
勧誘等248243282284
周旋等669246531224
売春をさせる契約3233560643
場所提供等128185128180
売春をさせる業3467
その他151499

(警視庁データより)

検挙人員のうち外国人を国籍別にみると、中国53人、韓国18人、台湾12人などとなっています。

検察庁の受理人員は減少傾向にあります。
昭和59年には約3,700人だったのが、平成8年には1,300人、平成17年には1,200人になっています。
警察庁の統計によれば、送致件数については、売春防止法違反全体で約2,200件と、送致人員に比べて2倍以上になっています。件数は、被疑者の行為数によるものとされるので、検挙・送致された同一の被疑者が複数回の違反を犯しているケースが多いといえるでしょう。
この種の犯罪が営業犯的に敢行されている実態を裏付ける統計です。

平成21年には受理人員は1,010人となっています。

売春防止法違反の検挙状況の推移(平成17〜21年)
H17年H18年H19年H20年H21年
件数人員件数人員件数人員件数人員件数人員
総 数2,2141,0261,8639281,8677751,8426621,562747
街娼型勧誘等269272281285247243259256282284
管理型場所提供124214166202171230130157128180
管理売春1932101381471867
資金提供111088334444
派遣型周旋1,003421790359658244781187531224
契約7857059455766326593960643
その他371461492155

最近では、携帯電話の出会い系サイトを利用する事犯のほか、女性に債務を負わせて売春を強要したり、派遣型ファッションヘルスを仮装したりするなどの悪質な事犯も見られます。

検察庁既済事件の身柄状況(平成21年)
罪  名逮捕関係勾留関係
総数
(A)
逮捕されない者警察等で逮捕後釈放警察等で逮捕・身柄付送致
(B)
検察庁で逮捕
(C)
身柄率
B+C/A%
認容
(D)
却下
(E)
勾留請求率
D+E/B+C%
売春防止法違反99928926684--68.5636593.7

検察統計年報による(平成22年度版 犯罪白書)

起訴人員中の有前科者の人員・有前科者率・犯行時の身上(平成21年)
罪  名起訴人員有前科者有前科者率犯 行 時 の 身 上
執行猶予中執行猶予中
保護観察中
仮釈放中保釈中
売春防止法55425646.230 (11.7)4--1
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