風営法・風適法違反風営法・風適法ふうえいほう・ふうてきほう

【風営法・風適法違反】(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)
風営法、風適法と略されて呼ばれることが多いですが、正式名称は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」といいます。

7 風俗営業に関する禁止行為罪

禁止行為について

風俗営業を営む者は、以下の行為をしてはなりません。

  • 当該営業に関し客引きをすること(22条1号)
  • 当該営業に関し客引きをするため、道路その他公共の場所で、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうこと(22条2号)
以上の客引き行為及び客引き準備行為に違反すると、6月以下の懲役若しくは100 万円以下の罰金、又はこれを併科されます(法52条1号、22条1号、2号)。
  • 営業所で、18歳未満の者に客の接待をさせ、又は客の相手となってダンスをさせること(22条3号)
  • 営業所で午後10時から翌日の日出時までの時間において18歳未満の者を客に接する業務に従事させること(22条4号)
  • 18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること(第2条第1項第8号の営業に係る営業所にあっては、午後10時(同号の営業に係る営業所に関し、都道府県の条例で、18歳以下の条例で定める年齢に満たない者につき、午後10時前の時を定めた時は、その者についてはその時)から翌日の日出時までの時間において、営業所に客として立ち入らせること)(22条5号)
  • 営業所で20歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること(22条6号)
以上に違反する行為をした者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこれを併科されます(法50条1項4号、22条3号から6号)。

主体

「風俗営業を営む者」です。

「風俗営業を営む者」に該当するか否か
風俗許可を受けている風俗許可を受けていない
風俗営業を営んでいる○該当○該当
風俗営業を営んでいない×該当しない×該当しない

「風俗営業を営む者」に該当するか否か

無許可で風俗営業を営んでいる者が、上記禁止行為を行った場合には何罪が成立しますか?
無許可風俗営業罪と当該禁止行為違反の罪の両方が成立します。

客引き

客引きとは、特定の相手方に対し、特定の営業所の客として、遊興、飲食、遊技等をさせるため勧誘することですが、法第22条第1号が、「当該営業に関し客引きをすること。」と規定していることから、単に客引き行為が行われただけでは足りず、それが特定の経営者の営む風俗営業に関して行われて始めて本法が適用されます。

なぜ、客引き行為が禁止されるのでしょうか?
営業所内の享楽的雰囲気、あるいは射幸心をそそる雰囲気が、営業所外の一般公衆の人の目に触れる場所にまで拡がるのを防止し、これにより、善良の風俗、清浄な風俗環境を保持しようとするためです。

年少者に客の接待等をさせる行為について(法22条3号)

風俗営業を営む者が、営業所において、18歳未満の年少者に客の接待をさせ、又は、客の相手となってダンスをさせる行為が罰せられます。

年齢の認識
違反行為者である経営者又はその従業者が、接待等をさせている者に対して18歳未満である認識が無かった場合には罪になりませんか?
接待等する者の年齢が18歳未満であることを知らなかったとしても、知らなかったことについて過失があれば、犯罪が成立します。

捜査のポイント

取調べについて
被疑者の取調べ

【被疑者が採用面接者である場合】

面接状況について詳しく聴取されます。
特に、被面接者(年少者)の年齢確認をどのように行ったか、年齢の裏付けをどのような方法で行ったか等調査状況の確認がされます。
さらに、採用した後にも、年齢に疑問を抱かせるような点がなかったか、被採用者の稼働状況、容姿・言動から推定された年齢等に関する具体的事実についての聴取がなされます。

【被疑者が採用面接者でない場合】

当該従業員の採用された経緯を認識した状況、その際の年齢確認状況、容姿言動等から推定された年齢、稼働状況に関する認識状況、その際の年齢認識状況等の年齢知情性に関する具体的事実を明らかにします。

*被疑者の弁解の一例

「従業員の採用面接については採用担当者に一任しており、『新しく女の子を採用した。年齢については十分に確認の上採用した。』との報告を受けていた。」との弁解に対しては、
面接担当者から年齢確認の具体的方法についての報告内容、実際の採用面接者及び年少者の取調べ等から、年少者採用の際の年齢確認で義務を尽くしているかが捜査されます。
次に、採用面接担当者の年齢確認方法に関し、戸籍謄本・卒業アルバム等の取寄せ看過、両親への問い合わせの不履行等の過失が認められれば、その過失に該当する事実を被疑者に報告したか否か、その報告をしたとき、被疑者はどのように対処したか、過失に該当する事実を被疑者に報告しなかった場合、被疑者から年齢確認のための調査としてどのような手段を講じたか等について確認する質問があったか、あるいは年齢確認のための具体的な調査に関する指示があったかなどを取り調べられます。

年少者の取調べ

年少者からは、応募した動機、面接等採用に至る経緯、採用面接時の状況、その際及びその後の年齢確認に関する状況、稼働中における年齢に関する言動等に関して、取り調べがなされます。

捜索・押収について

接待者等が面接時に提出する履歴書等の資料、風俗営業者等に義務づけられている「従業者名簿」(法36条)、あるいは労働基準法107条に規定されている「労働者名簿」の備え付けの有無を確認し、これらがなければ、年齢の確認につき十分に意を払う営業体質になっていない営業所であったものと推認されます。これらが押収された場合は、従業者名簿の記載が単なる従業者からの聞き取りのみに基づいた記載であるか否かについて捜査されます。

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年少者を夜間客に接する業務に従事させる行為について(法22条4号)

風俗営業を営む者が、営業所において、18歳未満の年少者を夜間(午後10時から翌日の日出時までの時間)客に接する業務に従事させる行為が罰せられます。

「客に接する」の意義

営業所において客と直接応対することです。
具体的には、客を客席に案内すること、飲食物を客席に運ぶこと、客から飲食代金を徴収することなどです。
「接待」「ダンス」については、法22条3号で禁じているので、「客に接する」行為には含みません。

捜査のポイント
取調べについて

年少者が夜間客に接する業務に従事した事実を認定するためには、

  • 年少者が雇用された経緯
  • 年少者が経営者等から指示された仕事の内容
  • この指示に従って実際に年少者が客に接する行為をした日時(期間)
  • 場所
  • 相手方等の具体的接客態様等について

年少者、経営者、従業者、客等に対してそれぞれ取調べがなされます。

捜索・押収について
  • 履歴書
  • 従業員名簿
  • 出勤簿
  • 給与台帳
  • 売上帳簿等

が押収されます。

年少者が18歳未満であることについて認識が無かった場合には罪になりませんか?
18歳未満であることを知らなかったとしても、知らなかったことについて過失があれば、犯罪が成立します。

年少者を営業所に客として立ち入らせる行為について(法22条5号)

風俗営業を営む者が、18歳未満の年少者を営業所に客として立ち入らせる行為が罰せられます。
ただし、ゲームセンター等の8号営業に係る営業所については、原則として午後10時から日出時までの夜間にその営業所に立ち入らせる行為が禁じられますが、都道府県の条例で、18歳以下の条例で定める年齢に満たない者につき、午後10時前の時を定めたときは、その者についてはその時から日出時まで、その営業所に立ち入らせる行為が禁じられます(法22条5号、18条)。

年少者が18歳未満であることについて認識が無かった場合には罪になりませんか?
本罪が成立するためには、行為者において、営業所に立ち入らせた客が18歳未満の者であることの認識が必要です。
本罪は、年齢の知情性について、法第50条2項(年齢の不知について過失があれば処罰を免れることはできない旨の規定)の適用がありません。
よって、年齢を知らなかったことに過失があった場合でも罰せられません。
そもそも客が営業所内に入ったか否かを認識する者を配置していない風俗営業所の場合には、「立ち入らせる」行為がないので、罰せられませんか?
本罪の規定が設けられている趣旨は、風俗営業を営む者において、年少者の健全育成のため、18歳未満の年少者を客として風俗営業所に立ち入りさせてはならないということです。法は風俗営業者に対し営業所の入り口に年少者立入禁止の表示を義務としており、風俗営業を営む者は、営業所に立ち入る者が18歳未満か否かを確認すべきことが求められています。
客が入店する際に年齢をチェックするシステムがない営業所は、年少者であるか否かを問わず誰でも営業所内に入ることを容認しているものと判断されます。経営者側の者の応対を必要とせずに遊技できる形態の風俗営業の場合には、年少者が営業所に入り遊技を開始する状態になったときに本罪が成立します。

未成年者に酒類やたばこを提供する行為について

風俗営業を営む者が、営業所において、20歳未満の者に酒類又はたばこを提供する行為が罰せられます。

購入者が20歳未満であると認識せずに販売した場合に罰せられますか?
本罪が成立するためには、行為者が、酒類又はたばこを提供する相手方について20歳未満の未成年者であることを認識していたことが必要です。
本罪は、年齢の認識について、法第50条2項(年齢を知らなかったことについて過失があれば処罰を免れることはできない旨の規定)の適用がありません。
よって、年齢を知らなかったことについてたとえ過失があった場合でも罰せられません。
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8 構造・設備等の無承認変更罪等

構造・設備等の無承認変更罪等とは

風俗営業者が、増築、改築その他の行為により営業所の構造又は設備の変更をしようとするときは、内閣府令で定める軽微な変更を除き、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ公安委員会の承認を受けなければなりません(法9条1項)。
公安委員会の承認を受けないで、営業所の構造又は設備の変更、遊技機の変更をした者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこの併科に処し(法50条1項1号)、偽りその他不正の手段により上記承認を受けた場合にも、同一の法定刑が科せられます(同行2号)。【平成17年改正により、法定刑が引き上げられました】

営業所の構造、設備又は遊技機に関する軽微な変更については、事前の承認は要しませんが、これらについて軽微な変更をした場合には、その旨を内閣府令で定める書類を添付して届出ることを要し(法9条3項2号、20条10項)、その届出書又はその添付書類を提出せず、若しくは届出書又はその添付書類に虚偽の記載をして提出した者は、30万円以下の罰金(法55条3号)に処せられます。【平成17年改正により、罰金額の上限が30万円とされました】

実際の経営者から名義料を得て名義人となって許可を得、その名義を真の経営者に貸している者はここでいう「風俗営業者」ではなく、しかも、実際の経営者も、その名義での許可を得ていないことから、風俗営業者ではありませんので、無承認変更罪の主体とはなりません。

営業所の構造等の工事、作業がどの程度進行したら、その「変更をした」と認定し得るのでしょうか?
変更後も引き続き同一営業所で営業を営むに当たり、その継続して営む営業の用に供する状態に構造又は設備を変えたことをもって、営業所の構造又は設備の変更が有ったものと認定することになります。

無承認のまま営業所の構造等に変更を加えて営業を継続した者が、その後、更に承認を得ないまま同部位に変更を加えてこれを変更後の営業所とした場合、2件の無承認変更罪が成立し、併合罪の関係になると解されます。

捜査のポイント

風俗営業者の認定のための捜査としては、風俗営業者が公安委員会の許可を受けて風俗営業を現に営む者であることから、結局、許可名義人が実際の経営者であるか否かを明らかにする捜査に尽きます。 許可名義人が真実当該営業所の経営者であることが認定できれば、この者が行為者であるか、これが否定される事案にあっては、経営者である許可名義人の従業者がその経営者の営業に関し違反行為をしたか、従業者でない変更工事・作業に従事した者がいるときには、この者が違反行為者である風俗営業者又は従業者との共犯関係にあるか否かの捜査を行うことになります。
許可名義人が経営者ではないことが認められた場合には、営業所の構造等の変更があったとしても無承認変更罪の成立を認めることはできず、許可名義人に対しては名義貸し罪の成否、実質的経営者に対しては無許可風俗営業罪の成否、その他の営業所の構造等の変更工事にかかわった者に対しては無許可風俗営業罪の共犯の成否を検討し、このような観点から捜査を行うこととなります。

風俗営業の許可を受けて営業を営んでいた者が、許可申請の際提出した申請書及びその添付書類に記載している営業所の構造及び設備、又は遊技機について、これを変更した事案にあっては、これらの書類を取り寄せることにより、変更事実の概要を把握することができますが、この場合であっても、実際の変更作業に加担した関係者、変更前後を通じて勤務していた従業者等を取調べ、また、同作業を裏付ける契約書、作業日報等の客観的物証の収集を行うことを欠いてはなりません。
さらに、関係者の取調べにおいては、変更の目的、変更作業状況、変更後の営業状況等について聴取する必要があります。

9 遊技場経営者の禁止行為違反罪

法は、風俗営業を営む者に対し、法第22条に定める行為を禁止していますが、これに加え、7号営業に該当するぱちんこ屋その他法令で定める風俗営業を営む者については、さらに、著しく射幸心をそそる特定の行為を禁止しています(23条)。

禁止行為処罰
7号営業のうち、ぱちんこ屋その他政令(施行令11条)で定める風俗営業(遊技の結果に応じて客に商品を提供して遊技をさせる営業)を営む者は、その営業に関し、以下の行為を禁じられています(法23条1項)
①現金又は有価証券を商品として提供する行為
  • 6月以下の懲役
  • 100万円以下の罰金
  • 6月以下の懲役と100万円以下の罰金の両方
②客に提供した商品を買い取る行為
③遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物(「遊技球等」という)を客に営業所外に持ち出させる行為
  • 50万円以下の罰金
④遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行する行為
7号営業のマージャン屋営業を営む者又は8号営業を営む者は、その営業に関し、遊技の結果に応じて商品を提供してはなりません(法23条2項)。
  • 6月以下の懲役
  • 100万円以下の罰金
  • 6月以下の懲役と100万円以下の罰金の両方
8号営業を営む者は、その営業に関し、以下の行為を禁じられています(法23条3項)
  • 50万円以下の罰金
③遊技の用に供する玉、メダルその他これらに類する物(「遊技球等」という)を客に営業所外に持ち出させる行為
  • 50万円以下の罰金
④遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行する行為

10 風俗営業の停止命令等違反罪

公安委員会は、
A 風俗営業者又はその代理人等が、当該営業に関し、法令若しくはこの法律に基づく条例の規定に違反した場合において、著しく善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、若しくは少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるとき、又は、
B 風俗営業者がこの法律に基づく処分若しくは法第3条第2項の規定に基づき付された条件に違反したときは、当該風俗営業者に対し、
①当該風俗営業の許可を取消し、又は
②6月を超えない範囲内で期間を定めて当該風俗営業の全部若しくは一部の停止を命ずることができます(法26条1項)。

捜査のポイント

風俗営業者の認定のための捜査としては、風俗営業者が公安委員会の許可を受けて風俗営業を現に営む者であることから、結局、許可名義人が実際の経営者であるか否かを明らかにする捜査に尽きます。 許可名義人が真実当該営業所の経営者であることが認定できれば、この者が行為者であるか、これが否定される事案にあっては、経営者である許可名義人の従業者がその経営者の営業に関し違反行為をしたか、従業者でない変更工事・作業に従事した者がいるときには、この者が違反行為者である風俗営業者又は従業者との共犯関係にあるか否かの捜査を行うことになります。
許可名義人が経営者ではないことが認められた場合には、営業所の構造等の変更があったとしても無承認変更罪の成立を認めることはできず、許可名義人に対しては名義貸し罪の成否、実質的経営者に対しては無許可風俗営業罪の成否、その他の営業所の構造等の変更工事にかかわった者に対しては無許可風俗営業罪の共犯の成否を検討し、このような観点から捜査を行うこととなります。

これによる許可の取消し又は営業停止処分を行う際、その処分の対象となる風俗営業が、都道府県知事の許可(食品衛生法21条1項の許可)を受けて飲食店営業を伴う風俗営業(1号、2号、3号、5号、6号の風俗営業)である場合には、当該飲食店営業の全部又は一部の停止を命ずることができます(法26条2項)。
これによる風俗営業の許可の取消し処分を受けたにもかかわらず、当該取消しの対象となった営業と同一の営業を営めば、無許可風俗営業罪(法49条1項)が成立し、また、営業停止処分を受けたにもかかわらず、停止処分の対象となった営業と同一の営業を営めば、営業停止命令違反罪(法49条4号)が成立し、その法定刑は、無許可風俗営業の場合と同じです。

公安委員会は、法第26条に規定する要件を満たす違反行為があったものと認定し、その認定に基づいて、風俗営業者に対し、風俗営業の許可の取消し又は営業の停止を命じようとするときは、聴聞の手続を行わなければなりません。
聴聞等の手続については、行政手続法により行われ、風俗営業の許可の取消し処分、営業の停止処分は、風俗営業者に対し、理由を示して行われます。

風俗営業許可の取消し又は風俗営業の停止が行われるのは、
本法に基づく処分に違反した場合のほか、
風俗営業者等が、その営業に関し、本法を含む法令に違反し、かつ、それが著しく善良の風俗又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認められる場合であるが、ここでいう法令違反には、本法に含む罰則規定のある法令違反ばかりではなく、罰則による担保のない遵守事項を含めた法令に違反する行為も含まれます。

罰則を伴わない遵守事項としては、風俗営業に関し、構造及び設備の維持(法12条)、営業時間の制限(法13条)、照度の規制(法14条)、騒音及び振動の規制(法15条)、広告及び宣伝の規制(法16条)、料金の表示(法17条)、年少者の立入禁止の表示(法18条)、接客従業者に対する拘束的行為の規制(法18条の2)、遊技料金等の規制(法19条)、遊技機の規制(法20条1項)、条例への委任(法21条)が規定されています。

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