セクシュアルハラスメントセクハラせ く は ら

【セクシュアルハラスメントとは】セクシュアルハラスメント(以下セクハラ)とは、「相手方の意に反する性的な言動への対応により、仕事を行う上で一定の不利益を与えたり、就業条件を悪化させること」をいいます。

セクハラ行為によってどのような犯罪が成立するか?

刑事的制裁として可能性のある罪

  • 体に触る強制わいせつ罪(刑法176条)※大阪地判平成12.8.10「横山ノック元知事事件」
    迷惑防止条例違反
  • 性的言動迷惑防止条例違反
    名誉毀損罪(刑法230条1項)
    侮辱罪(刑法231条)
  • 無理やり性行為(SEX)をする強姦罪(刑法177条)
  • 酒に酔わせて性行為(SEX)やわいせつ行為をする準強姦(刑法178条2項)
    準強制わいせつ(刑法178条1項)
  • 18歳未満の被害者に対してわいせつ行為をする児童買春・児童ポルノ禁止法違反
    青少年保護育成条例違反
    (大方は、平成11年11月1日以降児童買春規制法4条でカバーされています)
  • 更衣室をのぞく行為等軽犯罪法違反
  • その他わいせつ物頒布・陳列等罪(刑法175条)
    ストーカー規制法違反
  • パワハラ、性的発言による嫌がらせ等によって、精神障害(ノイローゼ、自律神経失調症、睡眠障害、人間不信、対人恐怖、鬱)に罹患させる傷害罪(刑法204条)の可能性

民事的制裁

  • パワハラ、性的発言による嫌がらせ等によって、精神障害(ノイローゼ、自律神経失調症、睡眠障害、人間不信、対人恐怖、鬱)に罹患させる不法行為による損害賠償責任(民法709条)

セクハラ(パワハラ)とうつ病に関する事案

実際にあった事件&ニュース

【パワハラ原因のうつ病で休業、労災と認める判決】
2012.7.7 読売新聞

生命保険会社に勤務していた鳥取県米子市の女性(57)が、うつ病で休業に追い込まれたのは、上司のパワハラが原因にもかかわらず、鳥取労働基準監督署が労災を認めなかったとして、国を相手取り、休業補償給付などの不支給処分の取り消しを求めた訴訟があり、松江地裁(和久田斉裁判長)は6日、処分取り消しを命じ、労災と認める判決を言い渡しました。
女性は鳥取支社米子営業所に勤務していた2003〜05年、支社長や営業所長らに嫌がらせを受けて休業し、退職後に同監督署に休業補償給付を請求。同監督署は「業務上のストレスは強度とは認められない」として不支給処分にしていました。一方、女性は、同社と上司に対し、損害賠償を求める訴えを提起し、09年に地方裁判所米子支部でパワハラの一部が認定され、11年に広島高裁松江支部で和解した。
判決では、基準に照らして業務上の要因とは認められなかったとする国の主張を、上司の叱責により強いストレスを蓄積していったなどと否定。また、基準は心理的負担の強度を適性に評価するには十分とはいえず、参考資料にとどめるべきだと指摘しました。

セクハラに悩んで自殺してしまった場合は

実質的には、セクハラと自殺の因果関係を立証するのは困難です。

セクハラと自殺に関する事案

実際にあった事件&ニュース

【損害賠償請求は認めたものの、抑うつ神経症との因果関係は否定】
2010.6.15 共同通信

「味覚糖」の奈良工場で派遣労働者として勤務していた女性が、当時の上司からセクハラを受け、抑うつ神経症になったとして、同社や派遣元の会社に計約700万円の損害賠償を求めた訴訟で、奈良地裁は15日、味覚糖に77万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
一谷好文裁判長は判決理由で「意図がなかったとしても、相手が性的に不快と感じればセクハラに該当する」とした上で「女性は元上司にセクハラをやめるように注意するなど不快感があったとみられる」と指摘しました。
一方で、セクハラ行為を受けていた間、女性が精神的な不調を訴えていないことなどから「抑うつ神経症との間に相当因果関係があるとは認められない」としました。
判決によると女性は2007年9月ごろから元上司に電話番号を教えるように何度も言われたり、性的な発言をされたとのこと。08年5月、元上司は女性に謝罪。同年12月、自殺しました。

【自殺との因果関係認めず 三重のセクハラ訴訟判決】
2010.5.19 共同通信

2008年に三重県志摩市の近畿日本鉄道系リゾート施設「賢島宝生苑」の女性社員=当時(19)=が自殺したのは、職場でのセクハラ(性的嫌がらせ)で統合失調症になったのが原因として、両親が同社に1億円余りの訴外賠償を求めた訴訟の判決で、津地裁(福渡裕貴裁判官)は19日、セクハラの事実を認め、計20万円の支払いを命じました。しかし、セクハラと自殺の因果関係は認められないとしました。 判決によると、女性は07年6月に新入社員歓迎会で上司に尻を触られたとのこと。
原告は女性社員がその後、会社を辞めさせてもらえず精神的に追い詰められて08年1月に自殺したとしていましたが、判決は認めませんでした。
賢島宝生苑側は口頭弁論で、上司が触ったことは認めましたが「性的な意味ではなく、女性からの相談もなかった」などと主張していました。

企業内の制裁

懲戒処分、解雇

国家公務員の場合

セクハラ行為は、セクハラ規則違反として国家公務員法98条1項の法令違反ないし99条の信用失墜行為に当たるものとして、懲戒処分を受け得ることになります(セクハラ防止指針第1の4「セクシュアル・ハラスメントの態様等によっては信用失墜行為、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行などに該当して、懲戒処分に付されることがある。」参照)。
民間を含む新聞報道されたケースでも、懲戒解雇・免職から、辞職(依願退職)、事実上の諭旨解雇、停職、減給、文書戒告まで、さまざまな処分事例が出ています。
なお、最近の実効対策指導は、企業に、「事案の程度に応じ、行為者への制裁も含めた適正な対処を行うこと」とし、懲戒処分を含めた対応策につき詳述しています。

どのような行為がセクハラとされるか
  • 性的な冗談や質問
  • 相手が望まないのに体に触れる
  • 不快な環境で居心地を悪くする
  • のぞき見や盗撮
  • プライバシーに立ち入り過ぎる
  • しつこく交際を迫る
  • 性的関係を強要する
  • 宴会などでお酌を強要する
  • 性的な内容の噂を流す
  • 性的関係を迫る
  • セクハラへの拒否を理由に降格、配置転換する
  • セクハラへの抗議に対し不当な扱いをする

職場におけるセクハラには、「対価型」と「環境型」があります。

「対価型」

労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給など(労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外、客観的に見て不利益な配置転換など)の不利益を受けること。

「環境型」

労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなどその労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じること。

このページのトップへ

判断基準

セクハラに当たるか否かは、言動、回数、性格、意識、場所、抗議後の対応と態様、相互の職場での地位等の総合的相関関係で決まります。
裁判例によれば、「職場において、男性の上司が部下の女性に対し、その地位を利用して、女性の意に反する性的言動に出た場合、これがすべて違法と評価されるものではなく、その行為の態様、行為者である男性の職務上の地位、年齢、婚姻歴の有無、両者のそれまでの関係、当該言動の行われた場所、その言動の反復・継続性、被害女性の対応等を総合的にみて、それらが社会的見地から不相当とされる程度のものである場合には、性的自由ないし性的自己決定権等の人格権を侵害するものとして、違法となる」とされています(金沢セクシュアル・ハラスメント控訴事件・名古屋高金沢支判平成8.10.30、なお同判決は、最高裁でも(最判平成11.7.16)支持されています。)
セクハラの状況は多様であり、判断に当たり個別の状況を斟酌する必要があります。また、「労働者の意に反する性的な言動」および「就業環境を害される」の判断に当たっては、労働者の主観を重視しつつも、事業主の防止のための措置義務の対象となることを考えると一定の客観性が必要です。
一般的には意に反する身体的接触によって強い精神的苦痛を被る場合には、一回でも就業環境を害することとなり得ます。継続性または繰り返しが要件となるものであっても、「明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態」または「心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合」には、就業環境が害されていると判断し得るものです。また、男女の認識の違いにより生じている面があることを考慮すると、被害を受けた労働者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準として、被害を受けた労働者が男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とすることが適当です。

気を付けるべき言動

日経連による具体例
レッドカード(絶対に避けるべき言動)
  • 雇用上の利益や不利益の与奪を条件に性的誘いかけなどをする人事考課、配置移動などの配慮を条件にして誘いをかける
    性的欲求への服従や拒否によって雇用上の扱いを変える
  • 女性という理由によって人事管理の差別的な取扱いをする性別によって雇用上の利益や不利益を与える
  • 強制的に性的行為に誘ったり執拗に交際の働きかけをする業務上の指導などの名目にかこつけて個人的な接触をはかる
  • 性的関係を求める発言を繰り返す食事やデートにしつこく誘ったり、嫌がられているのにつきまとったりする
    (いわゆるストーカー行為も含む)
  • 相手の身体への一方的な接近や接触をはかる抱きついたり、腰や胸にさわる
    職場で通りかかるたびに逃げようとしても髪や肩や手をさわる
  • 性的な言動によって極度に不快な職場環境をつくる繰り返し性的な電話をかけたり、電子メールを送ったりする
    職場にポルノ写真やヌードカレンダーを継続的に掲示する
    性的冗談を繰り返したり、複数の者が取り囲んでしつこくいう
    接待においてお酒の酌やデュエットを強要する
    性的アピールをするような服装や振る舞いを強要する
  • 人格を傷つけかねない性的評言や性的風評をする「性的にふしだら」などと悪質な中傷を繰り返す
    私生活の秘密や個人の性に関するうわさなどを意図的に流す
イエローカード(できる限り避けるべき行為)
  • 性別による差別的発言や蔑視的発言をする女性のみ「ちゃん」づけで呼んだり、「女の子」と呼ぶ
    「女性に仕事は無理だ」「男だったら徹夜しろ」などという
  • 性的な言動によって正常な業務の遂行を妨害する相手が返答に窮するような性的冗談をいう
    個人的な性的体験談を話したり、聞いたりする
  • 性的な言動によって望ましくない職場環境をつくる肩、髪、手などに不必要に触れる
    休憩時間にヌード雑誌をこれみよがしに読んだり見せたりする
  • 性的に不愉快をもよおすような話題づくりや状況づくりをする任意参加の会合で上司の隣に座ることやお酒の酌を要求する
    ある女性と他の女性の性的魅力について比較する
  • 不必要に相手の個人領域やプライバシーを侵犯するスリーサイズを尋ねたり、身体的特徴を話題にする
    顔を合わせるたびに「結婚はまだか」「子供はまだか」と尋ねる

※イエローカードの言動は、繰り返せばレッドカードになります。

他にも、
露出度の高い服装で出勤した女性社員に、「男を誘うような服装をするな」と注意するのもイエローカードでしょう。
また、「セクシーだね」「僕、個人的には好みだけど」といった発言も、相手の自尊心を傷つけずに注意しようという意図があったとしても、性的なニュアンスを含んでしまいます。「業務に相応しくないので以後気を付けるように」と、淡々と指導すれば事足ります。

飲み会の後、女性社員をタクシーで自宅の前まで送る行為もイエローカードになりかねません。特に一人暮らしの女性の中には、男性に自宅を知られたくないと思う人も多いのです。

イエローカードの事案について、同じ相手に執拗に繰り返し行えばレッドカードになりますが、必ずしも同じ相手でなくともレッドカードとなることがあります。
外資系製薬会社に勤務する男性社員が、複数の女性社員に対してデートに誘ったり卑わいな内容のメールを送りつけるなどして訴えられ、解雇された事案がありました。男性はそれぞれの行為はわずか数回であり、重大なセクハラとはいえないと主張して解雇無効を訴えましたが、結局は会社側の主張が認められ、解雇は有効となりました。

セクハラ被害者はどのような主張をするか

セクハラ行為者に対して

事案により、刑事事件として強制わいせつや、名誉毀損等の主張を、
民事の不法行為責任(人格権の侵害)として損害賠償請求を主張します。

裁判例では、1,000万円を超す損害賠償の支払いを命じた判例もあります。

セクハラ事件の慰謝料額について

判例においては当事者間の性的関係の存在が高額慰謝料認容の大きな要素になっているようです。

会社に対して

使用者責任を追及します。

具体的には、不法行為若しくは債務不履行として損害賠償請求を主張します。
民法44条1項(「法人の不法行為能力」、会社の役員等の行為に対する会社の責任)などによって、セクハラの事実があれば、会社は労働者個人が行ったセクハラ行為といえども責任を負うことになります。
最近の判例では、会社が健全な職場環境を維持する義務を怠ったとして民法415条「債務不履行」責任を認めるものもあり、不法行為のように労働者側が使用者の故意や過失を証明する必要はなく、会社が積極的にセクハラの防止を図っていたこと(過失がなかったこと)を証明しなければなりません。

平成19年4月1日から、職場のセクハラに関する雇用管理上の措置として、事業主の義務は強化されました。すなわち、これまで事業主の環境配慮が努力義務であったものが、措置規定となりました。したがって、事業主がセクハラを放置していた場合、男女雇用機会均等法の義務違反を問われ、また、被害労働者からの訴えがあれば、民法の使用者責任・不法行為責任により、損害賠償の責を免れません。

セクハラへの企業責任

不法行為構成

おおむね、多くの裁判例は、人格権等(性的自由ないし性的自己決定権等の人格権・人格的利益、働きやすい職場環境の中で働く利益、「職場乃至職務に関連していたずらに性的不快感を与えられずに働く利益」等)の侵害を認め、その侵害の過失・違法性を、働きやすい職場環境を保つ注意義務違反として導き出しています。
企業の損害賠償責任を、直接の加害者の不法行為責任(民法709条)と雇用主・監督者の使用者責任(民法715条)、会社代表者自身による場合は会社に対しては役員による法人責任(商法261条3項、78条2項、民法44条1項)により、さらに性的風説の流布等によるセクハラに対しては、実際の認容例は見出せませんが、謝罪広告(民法723条)もあり得ます。

債務不履行構成

企業には、労働契約上の職場環境調整義務があるとして、セクハラはこの義務違反であって、企業には債務不履行責任があるとする構成です。
・「京都セクシュアル・ハラスメント事件」
・「厚生農協連合会事件」(津地判平成9.11.5)
においては、債務不履行責任を認めています。

企業がセクハラ賠償責任を免れる場合

企業側の抗弁として、単に、上司・従業員の選任監督に当たっての注意(民法715条但書)をなしても免責されないことは判例上明らかです。(「兵庫セクシュアル・ハラスメント事件」(神戸地判平成9.7.29))

そこで、米国判例等において、使用者がセクハラを明確に禁止し、苦情処理体制を整えたうえ、事件が起きた場合に、適切な措置をとっていれば使用者の責任が免責されることを踏まえ、それらの措置(例えば労働省指針の指導事項等)の遵守やセクハラ発覚後の適切な対応等がなされたことを主張・立証することとなります。
例えば、「福岡セクシュアル・ハラスメント事件」(福岡地判平成4.4.16)も3日間の自宅謹慎(賞与から5万円の減俸もあった)を命じたに止まったことが職場環境調整義務違反の要素として考慮されています。しかし、判例は、これらのセクハラの防止措置の一応の履行によっても容易には免責を認めないようです(例えば、「厚生農協連合会事件」は、企業側の職員研修等によるセクハラ防止措置の履行による免責の主張を認めていません)。
まだ労働省指針や実効対策指導のような防止措置および事後措置が完全に履行されている企業に関する判例は出ていませんので、予断は許しませんが、それらの事情がある場合には企業の免責の余地は大きいものと考えられます。
少なくとも、現在の段階でも、労働省指針等に沿った措置を取ることは、共同不法行為を免れたり、責任の寄与率による判決を得たり、過失相殺ないしその類推適用による損害額減額の主張が認められたり、あるいは、直接の加害者との求償請求における責任割合で有利な解決が図られるなどの効果は期待でき、企業にとって無視できない効用があります。

セクハラの使用者責任が認められた事案

国立病院事件(神戸地裁平成9.7.29)

国立病院の洗濯場洗たく長X男が、部下A女の胸を触る等の行為を繰り返し、これを拒否したA女に対して職務上必要な指示をしない等のいじめを行ったことについて、X男と使用者である国の損害賠償責任が認められた。

沼津鉄道建設会社事件(静岡地裁平成11.2.26)

X鉄道工業(株)甲支店従業員Y男及びZ男(両被告)は、部下であるパート従業員A女に対し、性的関係の強要等を繰り返したが、A女がこれを拒否し続けたため、被告会社(常務取締役)に対しA女と支店長B男が特別な関係にあるとの虚偽の報告をした結果、被告会社は経費節減のための人員整理としてA女を解雇した。
また、地位保全の仮処分命令を受け、被告会社は解雇を撤回しA女を支店長に昇進したY男の下に復職させ、結果としてA女を雑用等のみに従事させたことに対し、解雇無効とY男、Z男及び被告会社の損害賠償責任が認められた。

大阪宅配会社事件(大阪地裁平成10.12.21)

B運送(株)大阪支所所属のドライバーX男は、同支社所属の男性ドライバー及びA女等オフィスコミュニケーターとの親睦会の二次会において、A女に対しセクハラ行為を行ったとされる事案。
X男のA女に対するわいせつ行為(セクハラ行為)の事実及びX男がA女の上司であることを認定した上で、
1. 当該親睦会(二次会を含む。)は、被告会社のドライバーとオフィスコミュニケーターとの親睦を図るために企画され、X男が、「そんなんやったらこの会社でやっていかれへんで。」、「まじめすぎんねん。何でもまじめに考えるから、荷物が少ないとか余計なことを言ってしまうねん。」などと、仕事の話に絡ませながらA女に対して性的嫌がらせを繰り返したものであり、職務に関連させ上司たる地位を利用しておこなったもの、すなわち、事業の執行につき行われたものと認められる。
2. 被告会社は、ドライバーとオフィスコミュニケーターの飲み会を厳禁していたと言うが、単に口頭で当該通知を繰り返していただけであり、現に12名の職員が当該懇親会に参加していることから、当該通知は従業員に重みを持って受け止められていたとは認められず、単に被告会社の通知に反して当該懇親会が開催されたというだけで、X男の行為が被告会社の業務執行性を失うものではない。
と、被告会社に対して、使用者責任による賠償責任を命じた。

京都呉服店事件(京都地裁平成9.4.17)

B呉服販売店に勤めるA女は、X男により女子更衣室がビデオ撮影されたが被告会社が犯人調査等に十分な対応を執らず、X男によるビデオ撮影が再発したことなどから、「会社が好きになれない。」旨の発言をしたところ、代表取締役から他の職員の前で退職することを示唆され、その後他の社員がA女との関わりを避けるようになり、被告会社に居づらくなり退職した。
このため、A女は、被告会社、代表取締役等に対して、不法行為、債務不履行に基づく損害賠償請求を行い、被告会社の債務不履行責任が認められた。

このページのトップへ

セクハラへの損害賠償金額

セクハラに対する直接の加害者または企業に対する損害賠償責任が認められた場合の認容額については、米国では、環境型の事件で、いわゆる懲罰的慰謝料なしでも1億円が認められたり、懲罰的慰謝料を含んで48億6,000万円もの賠償が認められていますが(米国三菱自動車事件)、日本では、平成11年11月頃までは上限が300万円程度でした。

【少額例】
  • 「大阪歯材販売事件」(大阪地判平成10.10.30)が役員と会社に10万円
  • 「大阪セクシュアル・ハラスメント事件」(大阪地判平成7.8.29)が50万円
【かつての高額例】
  • 「船橋市議セクシュアル・ハラスメント事件」(千葉地判平成10.3.26)が300万円

セクハラへの認識が高まり、高額の請求が増えるに従い、大学・学校等のいわゆるアカデミックセクハラを含めると、認容額においても高額の傾向にあります。

【かつての高額例】
  • 「旧銀京都支店長事件」(京都地判平成13.2.22)が676万円
  • 「東北大助教授事件」(千葉地判平成11.5.24)が750万円
  • 「ピアノ教師セクハラ事件」(千葉地判平成11.7.29)が900万円
  • 「西の京高校事件」(奈良地判平成11.12.1)が1,100万円
  • 「大阪府知事セクハラ事件」(大阪地判平成11.12.13)が1,100万円(但し、知事の選挙カー中でのわいせつ行為に対する200万円、その後の記者会見等による名誉毀損に対する800万円、弁護士費用等の合計1,100万円の損害賠償を認めたもの)

セクハラの労災認定について

セクハラ行為やそれに対する会社の対応が原因となって、被害者が精神障害等を発症することがあります。
その際の労災認定について、業務に関連する出来事と判断できるかが問題となります。通常の職場の上司、同僚、部下、取引先等との通常の人間関係から生じるストレスの程度であれば、業務に関連する出来事として評価すべきではないとされますが、セクハラなど特に社会的にみて非難されるような場合には、原則として業務に関連する出来事として評価すべきであるとされています。そして、セクハラに対する会社の対応が適切でないために精神障害等を起こしたケースを労働災害に認定するとの見解を示した行政通達が出されています。

実際にあった事件&ニュース

「セクシュアル・ハラスメントによる精神障害者の業務上外の認定について」
平成17.12.1 基労補発1201001号
「セクシュアル・ハラスメント」が原因となって発病した
精神障害等の判断指針による評価について

精神障害等の心理的負荷の強度の評価に当たっては、「心理的負荷が極度のもの」についてはその出来事自体を評価し、それ以外については、心理的負担の原因となった出来事及びその出来事に伴う変化等について総合的に評価することとしている。
したがって、「セクシュアル・ハラスメント」については、事案の性質によっては「心理的負荷が極度のもの」と判断される場合には、その出来事自体を評価し、業務上外を決定することになるが、それ以外については、出来事及び出来事に伴う変化等について総合的に評価する必要があり、その際、「出来事に伴う変化等を検討する視点」の項目中、特にセクシュアル・ハラスメント指針で示された事業主が雇用管理上の義務として配慮すべき事項について検討することになる。
具体的には、「セクシュアル・ハラスメント」防止に関する対応方針の明確化及びその周知・啓発、相談・苦情への対応、「セクシュアル・ハラスメント」が生じた場合における事後の迅速かつ適切な対応等に着眼し、会社の講じた対処・配慮の具体的内容、実施時期等、さらには職場の人的環境の変化、その他出来事には派生する変化について、十分に検討の上、心理的負荷の強度を評価する必要がある。

セクハラ−強制わいせつ・強姦−の慰謝料について

判決年月日静岡地沼津支判平成2.12.20
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:ホテル会計課長
セクハラ被害者:ホテル会計係
事案の概要食事後、自動車内で「モーテルに行こうよ。裸を見せてよ。」と誘い、拒まれても腰を触り、キスを求め、暗く淋しい道に車を止めて執拗にキスを繰り返し、胸に手を入れようとした。
慰謝料認容額(請求額)100万円(500万円)
確定・欠席
算定の理由原告の受けた精神的苦痛の内容、程度、被告の加害行為の内容、態様、被告が職場の上司たる地位を利用したこと、被告が女性を快楽遊びの対象としか見ていないこと、日時が経過しても原告の精神的苦痛、憤りが軽減されないこと、辛い職場環境となり、退職せざるを得なかったこと、被告に謝罪の態度がないことなど。
判決年月日福岡地判平成4.4.16
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:雑誌編集長
セクハラ被害者:雑誌女性記者・編集者
事案の概要職場又は職務に関連する場所で、原告又は職場関係者に対し、原告はおさかんだ、夜の仕事が向いている、生活態度が乱れているから卵巣腫瘍になる、遊び好き、実体験に基づいてポルノ小説を書いたなどと、原告の異性関係等私生活について原告の評価を下げる発言を行い、職場に居づらくさせた。
慰謝料認容額(請求額)150万円(300万円)
確定 使用者責任○
算定の理由退職せざるを得なかったこと、働く女性にとって異性関係・性的関係をめぐる私生活上の性向について噂や悪評を流されることは、職場で異端視され精神的負担となり心情の不安定勤労意欲の低下をもたらすものであること。(一方で原告自身被告とことごとく対決姿勢を堅持し、社内での主導的地位を争って係争する姿勢を保持し、派閥的な行動を取り攻撃的な行動に出るなど、原告被告の対立を激化させていること。原告自ら異性関係を他人に話したこと。)
判決年月日東京地判平成7.5.16
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:レントゲン技師
セクハラ被害者:重度身体障害患者
事案の概要被告と原告2人きりの施錠したレントゲン室内で、両上肢及び両下肢に麻痺があり抵抗不可能な原告に対して、直接原告の性器に触り、数回にわたって膣に指を入れたり、両胸をなでるように触った。
慰謝料認容額(請求額)300万円(弁護士費用込み)(1,000万円)
技師控訴・病院支払で取下 使用者責任○
算定の理由重度障害を持つ原告が病院内で医療行為者からわいせつ行為を受けたものでその屈辱感恐怖感が極めて大きいこと、原告は医療機関に対して信頼を寄せ援助を受けなければならないのに、その信頼が裏切られたこと。
判決年月日大阪地判平成7.8.29
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:運送会社社長
セクハラ被害者:運送会社女子事務員
事案の概要入社間もない原告に対し、社内で「したことないねんなあ、処女か」と行ったり、社内で2人きりの時に「AVのビデオ見たことあるか」と言ったり、食事に誘って「わし、あんたが欲しいねん」と言ってホテルに誘うなどした。
慰謝料認容額(請求額)50万円(100万円)
被告控訴・棄却
算定の理由相当の精神的苦痛を感じ、欠勤・退職に至り初めて就いた職を失ったこと、被侵害利益が女性の尊厳にかかわるものであること、被告が職場環境の維持改善を図るべきなのに積極的に悪化させたこと。
判決年月日奈良地判平成7.9.6
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:建設業振興会理事
セクハラ被害者:同会勤務の女性
事案の概要列車内で服の上から右太股を触り右手を握って頬にあてたりした。別荘内で原告の方に回した左手を胸から腰へとおろし原告を抱きしめて頬ずりをして抱き上げた。後日「なぜ抱きしめることを嫌がるのか、処女か、性欲が出たときはどうしているのか」などと質問した。
慰謝料認容額(請求額)慰謝料100万円(慰謝料300万円、逸失利益920万円)
確定
算定の理由原告が就職難の時期に大学を卒業して純粋な気持ちのまま初めて就いた職場において理事長から不法行為を受けたこと、被告のその後の対応。
判決年月日東京地八王子支判平成8.4.15
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:小学校校長
セクハラ被害者:小学校教師
事案の概要職務上の懇親会参加の後、居酒屋で飲食した別れ際に、駅付近の路上で被告自身のズボンのチャックを開いて性器を露出し、原告の手をつかんで無理矢理性器にこすりつけた。
慰謝料認容額(請求額)50万円(300万円内金200万円)
原告被告控訴→和解
算定の理由被告が原告に対して行ったわいせつな行為の態様、原告被告双方の社会的地位、年齢、職場における関係。
判決年月日大阪地判平成8.4.26
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:葬祭業会社会長
セクハラ被害者:女子社員
事案の概要顧客訪問中の自動車に乗り込んで、「明日デートしてくれませんか」と迫り、「コーヒーを飲みに行くくらいなら」と答えた原告に対して「17、8の小娘やないから分かるでしょう」と言って性的関係を求めていることを暗示した上、原告の左太股に手を置き何度かさすった。
慰謝料認容額(請求額)80万円(300万円)原告被告控訴→和解
使用者責任○
算定の理由1回的なもので反復継続的なものでないこと、原告の明示の拒絶を無視してなされたものでないこと、必ずしも悪質な態様でないこと。しかし、会長が入社間もない社員になしたものであること、2人きりの車内であったこと、母子家庭で仕事を継続する必要があり被告の言動に逆らえない状況であったこと。
判決年月日札幌地判平成8.5.16
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:中古自動車販売会社
セクハラ被害者:女性事務職員
事案の概要入社後1カ月半にわたり、事務所内・車内・電話で何度も性交(SEX)を迫り、事務所内で背後から抱きつき胸、膝、大腿部、臀部を触り、着衣の中に手を差し入れて胸を触り、ベッドの上に押し倒すなどした。
慰謝料認容額(請求額)70万円(300万円)
確定 使用者責任○
算定の理由性的言動を繰り返し実力行使に及んだことで性的しゅう恥心・嫌悪感を催させたこと、会社を退職せざるを得なかったこと、原告の年齢・在職期間・職種、被告の行為の内容。態様・頻度、謝罪せず誠意がないこと。
判決年月日名古屋高金沢支判平成8.10.30
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:土木建築会社社長
セクハラ被害者:代表者自宅家政婦
事案の概要勤務中・勤務後に「片山津温泉へ行って処理してこないかん、その分あんたにあげた方がいい」などと言い、胸を触ろうとしたり、首筋に口を持ってくるなどし、直接的に性交渉(SEX)を求めるなどした。「お金をあげるからねえ」と言ってスラックスに手をかけ下着もろとも太股までずらせ、身体を押し重ねた。
慰謝料認容額(請求額)120万円(500万円)
上告棄却 使用者責任○
算定の理由違法行為の内容、経緯、被害の程度。原告が卑猥な会話の中に容易に性的対象になると誤解させる余地のある会話をし、被告の下心が容易に分かったはずであるのに被告宅に宿泊し、入浴するなど、原告自ら被告の違法行為を招いた責めなしとは言えない。
判決年月日東京地判平成9.2.28
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:会社社長
セクハラ被害者:女性従業員
事案の概要事務所内で数回、手や尻に触り、倒れかかった振りをして抱きついた。生理に関して「まだあるのか。量は多いのか。」などと聞いた。羽交い締めにして「おしっこしーしー」と言いながら幼児を抱えて小便させるような格好をさせた。
慰謝料認容額(請求額)50万円 違法解雇・50万円(300万円)
確定 使用者責任○
算定の理由不法行為が行われた状況、態様、頻度、原告と被告の普段の状況。
判決年月日京都地判平成9.4.17
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:呉服販売会社代表取締役(被告1)専務取締役(被告2)会社(被告3)
セクハラ被害者:呉服販売会社女性社員
事案の概要従業員が女子更衣室をビデオで隠し撮りしていたが、適切な処置を施さなかったため再度撮影された。専務取締役(被告2)が朝礼で、原告が同従業員と旅行に行くための積立てをしており男女関係にあるかのような発言をした。
慰謝料認容額(請求額)慰謝料 被告3:100万円、被告2:50万円/逸失利益 被告3:約79万円(慰謝料300万、逸失利益207万、被告3への退職金等)
確定・使用者責任○
算定の理由本件訴訟に表れた資料を総合勘案した上、別に逸失利益についての損害賠償を受けられることを考慮する。
判決年月日熊本地判平成9.6.25
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:バドミントン協会役員・市議
セクハラ被害者:実業団女性部員
事案の概要食事に誘った後ホテル部屋内に連れ込んでベッドに押し倒して性行為(SEX)に及び、その後も結婚したいなどと甘言を弄し、自らの社会的地位と影響力を背景として性関係を継続させた。
慰謝料認容額(請求額)300万円(500万円)
控訴→和解
算定の理由刑法上の強姦またはこれに準じる行為であること、継続的な性関係を強要されたこと、恋人とも別れたこと、バドミントン部もやめたこと、会社を退職したこと、被告に反省の情がうかがわれないこと。
判決年月日神戸地判平成9.7.29
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:国立病院定員内職員洗濯長
セクハラ被害者:国立病院洗濯場勤務日々雇用職員
事案の概要「胸を触らせてくれ」と度々言い、更衣室で着替え中の原告を休憩室の壁に押し付けてシャツをめくりあげて乳房を鷲掴みにし乳首を吸ったり胸をもんだりした。乾燥室や休憩室で胸を触った。洗濯室で「わしのもちょっと握ってくれへんか。」と言って手を伸ばした。
慰謝料認容額(請求額)セクハラ80万円・いじめ20万円(300万円)
控訴 使用者責任○
算定の理由著しい精神的苦痛を感じたこと、本件の被侵害利益が女性としての尊厳にかかわるものであること等諸般の事情を考慮する。
判決年月日大阪地判平成9.9.25
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:中学校教諭
セクハラ被害者:中学校教諭
事案の概要「原告は涙を流してみせる」「女の武器を使う」「やってもらわれへんからフラストレーションを起こす」「生徒に厳しくあたるのは性的不満があるからだ」「男さえいれば性的に満たされるのに」などと誹謗中傷する発言を繰り返した。
慰謝料認容額(請求額)50万円(100万円)被告控訴→30万円に減額
被告上告・棄却
算定の理由本件不法行為の内容、その他本件に顕れた一切の事情を考慮する。
判決年月日津地判平成9.11.5
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:男性看護師
セクハラ被害者:女性看護師
事案の概要勤務中すれ違いざまに臀部を撫で、「いいケツしとるな」「生理と違うか」「処女か」などと言い、複数回にわたって深夜勤務の休憩中肩から胸のあたりを触り、大腿部を触ったり撫でたりし、「バックがええんやろ」と腰から胸を撫でるなどした。
慰謝料認容額(請求額)原告1:50万、原告2:50万(原告1:300万/原告2:300万)
確定・使用者責任○
算定の理由行為の態様・性質・回数等
判決年月日東京高判平成9.11.20
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:建設会社営業所長
セクハラ被害者:建設会社正社員
事案の概要2人きりの事務所内で、肩をもみ、髪を撫でたりすいたりして触るなどした。事務所内で後ろから抱きつき、首筋に唇を何度も押し付け、ブラウスの上から胸を触り、顔に唇を何度も押し付け、あごを掴んでキスをし、舌を口の中に入れ、密着させた腰を上下に動かし、ズボンの上から下腹部を触った。
慰謝料認容額(請求額)250万円(500万円)
確定 使用者責任(勤務先会社○/その親会社×)
確定・欠席
算定の理由態様、反復性、行為の状況、職務上の関係、職場において上司から継続的に肩、髪、腰を触られ、さらに強制わいせつ行為をされ、退職するに至ったこと。
判決年月日東京地判平成9.12.4
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:国会議員
セクハラ被害者:国会議員私設秘書
事案の概要議員会館事務室内で、嫌がる原告に対し、その意に反して強引にキスをしようとし、唇や頬をなめ回し、スカートの下から手を入れようとしたり、セーターをまくし上げて乳房や肩を噛んだりするなどした。
慰謝料認容額(請求額)160万円(800万円)
被告上告棄却
算定の理由雇用主であり国会議員であるという地位を利用し、有形力を行使してわいせつ行為を行った悪質な態様であること、退職を余儀なくされたこと、被告が事実を否定して謝罪していないこと。
判決年月日和歌山地判平成10.3.11
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:青果仲卸会社取締役ら
セクハラ被害者:青果仲卸会社社員
事案の概要会社の営業時間内に、営業所内において、継続的に原告を「おばん、ばばあ、くそばば。」などと侮辱的な呼称で呼び、原告の性器付近、胸、尻等を原告の意に反して何回も触り、性的に露骨な表現を用いてからかい、原告に暴行を働くなどした。
慰謝料認容額(請求額)100万円(500万円)
被告控訴・棄却 使用者責任○
算定の理由行為態様、特に長時間にわたる継続的、集団的になされたこと、退職せざるをえなかったこと
判決年月日千葉地判平成10.3.6
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:不動産会社代表者
セクハラ被害者:不動産会社事務員
事案の概要会社事務所内で、パソコンの卑わいな画面を見せたり、後ろから抱きつき胸や腰に触り、スカート内に手を入れ、キスを求め、卑わいな言葉をかけるなどし、料理屋で酒を飲ませてモーテルに連れ込み、強姦した。
慰謝料認容額(請求額)300万円(300万円)
控訴→不明 使用者責任○
算定の理由行為の内容、被害の内容と程度、退職を余儀なくされたこと、事後の誠意に欠く対応など。
判決年月日東京地判平成10.11.24
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:学習塾経営者
セクハラ被害者:学習塾生徒
事案の概要学習塾教室での補習授業中、肩をもみ、腰をもんでやるなどと言って、原告が断ったにもかかわらず、椅子の上に伏臥させ背中から腰のあたりをマッサージし、首に腕を回して体に覆い被さり、顔面を頬にすり寄せ、頬に接吻するかのような仕草をし、制止されてもやめなかった。
慰謝料認容額(請求額)60万(300万)
被告控訴・上告→棄却 使用者責任○
算定の理由行為の態様、原告の年齢・立場、従前の間柄など。
判決年月日仙台高秋田支判平成10.12.10
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:短期大学研究所教授
セクハラ被害者:同所研究補助員
事案の概要国際会議参加のための出張先ホテル室内で、ベッドに押し倒し、衣服の上から乳房を触り、太股内側をつかみ、下腹部を下腹部に押し付け、両肩を手で押さえつけるなどした。
慰謝料認容額(請求額)150円(300万円)
確定
算定の理由事件の態様、原告と被告の身分関係、業務出張中の出来事であること、事件後の対応に誠意がなかったこと。
判決年月日大阪地判平成10.12.21
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:従業員
セクハラ被害者:大手運送会社運転手
事案の概要職場外の飲み会で、キスをし、スカートをめくろうとし、ブラウスのボタンをはずし、抱きつき、胸をつかむなどした。
慰謝料認容額(請求額)慰謝料100万円(弁護士費用含め220万円)
控訴 使用者責任○
算定の理由雇用後1カ月で上司から仕事の話に絡められながら性的嫌がらせを受けたこと。
判決年月日仙台地判平成11.5.24
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:大学助教授
セクハラ被害者:大学院生
事案の概要修士論文の指導を行うにあたり、性的な冗談を言ったり、原告の顔を凝視し続ける、原告に恋愛感情を表明、自分の研究室において、キスをしたり抱きつく、交際相手と別れて自分と恋愛関係に入るよう迫り、3回にわたってホテルで肉体関係まで結ばせた。
慰謝料認容額(請求額)750万円(1,000万円)
控訴
算定の理由教育上の支配従属関係があったこと、性的接触、肉体関係まで結んだこと、拒絶後の報復行為、偽証依頼など事後の卑劣かつ狡猾な態度。
判決年月日東京地判平成11.10.27
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:外資系銀行東京支店支店長
セクハラ被害者:同支店女性従業員
事案の概要原告1:日本語を教えて欲しいと頼まれ社宅を訪れたところ支店長に強姦された。 原告2:勤務時間中支店長室内で、頬にキスされ、Tシャツの上から胸を触られ、スカートをめくり上げ、腹部をなで回し、ブラジャーの中に手を入れ乳房をつかみ、もまれた。
慰謝料認容額(請求額)原告1:300万円/原告2:70万円(原告1:500万円/原告2:200万円)
確定・使用者責任○
算定の理由行為態様、行為後の職場内の事情、精神的に落ち込み体調を崩したこと。
判決年月日大阪地判平成11.12.13
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:知事候補
セクハラ被害者:アルバイト選挙運動員
事案の概要選挙用ワゴン車内で、原告の腹部から足下を覆うように毛布を掛けられ、30分にわたり右手をズボンや下着の中に差し入れたり指で陰部を直接弄んだ。
慰謝料認容額(請求額)わいせつ行為:200万円 その他800万円(1,500万円)
確定・争わず
算定の理由被告の支配下の選挙用車内であったこと、原告が21歳の女子大生で風邪で高熱のため抵抗できない状況にあったこと、行為態様が執拗かつ悪質であること、行為が計画的であること、反省の態度がないこと
判決年月日千葉地判平成12.1.24
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:病院長
セクハラ被害者:准看護婦
事案の概要病院内で2年にわたり原告の臀部を軽くたたく身体的接触行為を行い、2人きりの公用車内で原告の左肩から左胸、左大腿部付近を触り、病院内で臀部をなで回すなどした。
慰謝料認容額(請求額)70万円(500万円)
被告控訴・棄却 原告附帯控訴・棄却
算定の理由接触部位、反復継続性、行為の場所・状況、原告と被告の病院における地位・関係(病院長としてセクハラが起きないよう積極的な措置を講ずべき立場にあったにもかかわらず、病院長であり医師である被告の指示に従うべき准看護婦である原告に対してセクハラ行為を行った)。
判決年月日東京地判平成12.3.10
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:代表取締役
セクハラ被害者:女性従業員
事案の概要再三にわたるわいせつな話の繰り返し、原告の臀部を触る、ポルノビデオを職場で原告に見せる、「やらせてくれ」と言い寄る。2人きりの部屋で原告の胸をもみ、スカート内に手を入れ、自らのベルトをゆるめてジッパーを下げ「一発」と言いながら唇を近付けるという強姦未遂。
慰謝料認容額(請求額)慰謝料180万円/逸失利益92万円(慰謝料300万円/逸失利益92万円)
被告控訴→和解 使用者責任○
確定・欠席
算定の理由性的嫌がらせが長期間にわたり執拗に行われたこと、会社事務所内での強姦未遂に原告の落ち度はないこと、原告がPTSDになり三年後もなお治療継続中であること。
判決年月日旭川地判平成13.1.30
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:(男子非行グループ)
セクハラ被害者:女子中学生
事案の概要中学校内外で、長期間にわたり、集団で、原告の着衣の上から身体を触り、直接胸や陰部を触り、口淫(フェラチオ)の強要、強姦へと性的暴力を激化させ、さらには教師生徒が多数いる学校トイレ内に監禁し口淫強要強姦に及んだ。
慰謝料認容額(請求額)1,000万円(3,000万円)
確定
算定の理由長期間にわたる集団的な性的虐待、頭部を殴打する肉体的暴力や殺すぞという激しい脅迫、精神的に隷属させられ人格を蹂躙する性的虐待を受けたこと、思春期の悲惨な体験が残し続ける心の痛み、心の傷の深さ。
判決年月日京都地判平成13.3.22
セクハラ加害者
セクハラ被害者
セクハラ加害者:日銀支店長
セクハラ被害者:日銀女子行員
事案の概要食事後ホテル内の会員制クラブで原告の左手を両手で握り、ソファーで身体を押し付け、原告にキスをし、着衣の下に手を差し入れて乳房を直接触った。その後内線電話・メールで再三にわたり食事に誘った。
慰謝料認容額(請求額)慰謝料150万円/逸失利益466万円(慰謝料1,000万円/逸失利益933万円)
支店長控訴 日銀支払 使用者責任○
算定の理由支店長と一従業員という支店内での地位利用、悪質な態様、原告が身体的精神的不調に陥り、退職せざるを得ず人生設計が狂ったことなど。
このページのトップへ
ご家族のための無料相談24時間受付
事務所紹介
事務所紹介
弁護士紹介
弁護実績
感謝の声
再犯防止の取り組み
弁護士費用
採用情報
お問い合わせ

-逮捕されない・前科をつけない・人に知られない-性犯罪の疑いをかけられたサラリーマンを守る

逮捕前の被疑者とご家族の無料相談窓口03-5532-1112年中無休 24時間受付 東京永田町法律事務所
Copyright ©2011 刑事事件弁護の東京永田町法律事務所 All Rights Reserved.