• よくある男女トラブル浮気・不倫
    社内恋愛
    うわき・ふりん・しゃないれんあい

    【浮 気】民法上の不法行為(貞操義務違反)にあたり、
    自身の配偶者に対して損害賠償責任を負います(民法709条)。
  • 弁護士が教える浮気・不倫・社内恋愛のトラブル事例実際に起きたトラブル事例と結果について

    • CASE.1

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      不倫相手から、「結婚の約束をしてくれたから処女をささげたのに、騙されたなら詐欺で訴えてやる」と言われた。詐欺罪になるのでしょうか?

    • CASE.2

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      本当は離婚する気などないにもかかわらず、「妻と別れて君と結婚する」と言って付き合っていました。私に離婚する気がないとわかった不倫相手から「婚約不履行で訴えてやる」と言われています。

    • CASE.3

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      本当は離婚する気などないにもかかわらず、「妻と別れて君と結婚する」と言って関係を持っていたところ、相手女性が妊娠しました。社内で騒がれると面倒なので、生活の面倒はみるから妻と離婚するまで静かにしていてほしいと退職させました。体よく追い払うための口実で、本当は面倒をみる気はありません。最初から結婚していることは言っていたんだし、不倫相手は慰謝料請求をできませんよね。

    • CASE.4

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      不倫相手の彼女が、不倫の事実について克明に記したビラを妻や妻の実家、近所、会社内に配布した場合、彼女を訴えることはできますか?

    • CASE.5

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      【CASE.4】の場合に、妻が不倫相手の女性を訴えることはできますか?

    • CASE.6

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      ビラではなく、インターネット上に書き込んだ場合はどうでしょうか?

      ①書き込んだ内容が事実であった場合と、②嘘を書き込んだ場合で何か違いがありますか?

    • CASE.7

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      会社内での不倫を理由に解雇されました。不倫は私的行為なのだから、解雇なんて不当ですよね?

    • CASE.8

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      社内恋愛がこじれ、ストーカー行為をしたとして懲戒解雇になりました。解雇は不当ですよね?

    • CASE.9

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      同期の不倫のアリバイ作りに協力したら、その奥さんから慰謝料を請求されました。支払わなければならないのでしょうか?

    CASE.1こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    不倫相手から、「結婚の約束をしてくれたから処女をささげたのに、騙されたなら詐欺で訴えてやる」と言われた。詐欺罪になるのでしょうか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    不倫相手と結婚できなかった女性が詐欺罪で訴えると言っていますが、詐欺罪は成立するのでしょうか?

    詐欺罪(刑法246条)にはなりません。

    詐欺罪は、財産犯であるので、人を欺いて財産以外の法益を侵害する行為は詐欺罪を構成しません。女性の貞操も、処女性も刑法上財産的価値はないとされています。

    不倫の関係は、法律婚主義を採用する我が国において保護されることはありません。
    男性が結婚する意思がないのに妻と別れて結婚するつもりだと偽ったとしても、それは公序良俗に反する行為であって婚約の約束があっても無効ですし、女性から損害賠償請求をすることもできません。
    判例は、不法原因給付の規定(民法708条)の精神から、損害賠償請求は許されないとしています(大判昭和15.7.6)。

    しかし、既婚男性が不倫相手の女性に対して、暴力・詐術など、不法な手段に訴えるときは、違法性があるとされるようです。

    婚約について

    一般的な婚約についてはどうでしょうか。婚約しておきながら反故にした者に対して慰謝料請求することは可能なのでしょうか。

    婚約についても法は保護を与えています。不当な婚約破壊については損害賠償支払い義務が生じます。

    婚約破棄で損害賠償請求をするためには、
    ① 婚約が成立していること
    ② 相手からの婚約破棄に正当事由がないこと、又は、自分に婚約を破棄する正当事由があること

    損害賠償責任の範囲

    正当事由なく婚約を破棄した相手に対する損害賠償責任の範囲は、婚約を破棄された人が不当な婚約破棄によって被った財産的損害(物的な損害、逸失利益)、精神的損害(慰謝料)の全てです。

    具体的な損害額は、婚約当時の年齢、性別、社会的地位、資産、破棄理由、破棄に至る経緯や時期、性的交渉の有無、妊娠の有無、中絶の有無等一切の事情を斟酌して決められます。
    しかしながら、正当事由なく婚約を破棄した一方に資産がない場合は、損害額を非常に低く抑えられる傾向にあります。
    支払能力以上のものは、支払うことができないのが現実だからです。


    物的な損害の一例としては、
     ・婚約披露の費用
     ・仲人への謝礼金
     ・結婚衣装の購入費用
     ・家具などの購入費用
     ・新居の準備費用
     ・新居の解約損害金
     ・結婚式や結婚披露宴、新婚旅行の申込金やキャンセル費用
     ・婚約破棄によるショックで病気になった場合の病院代
     ・損害金を回収するために要した弁護士費用などの一部

    逸失利益の一例としては
    …この逸失利益とは、結婚準備のために有利な勤務先を退職したり、転任・転職したこと等により被った損害を言います。
     ・結婚準備のために退職した場合
     ・結婚準備のために転職した場合
     ・結婚準備のために転勤を願い出た場合

    これまでの勤務先の条件に照らし、退職者については再就職の可能性と勤務条件等を考慮し、転任や転職者については、これによる勤務条件の低下等を総合的に考慮し、本来退職などをしなかったら受けたであろう額を算定します。

    ※財産的損害は物的な損害と逸失利益に大きく分けることが出来ますが、正当事由なく婚約破棄されたからといって、上記の全ての損害が自動的に認められるわけではありません。

    しかし、民法は法律婚主義を採用している以上、不倫は公序良俗に反する行為です。民法は公序良俗に反する行為を保護しません。
    両親同士顔合わせをしていようが、婚約指輪をもらっていようが、たとえ形式上は婚約が成立しているように見えても、無効となります。既婚者であることを知っていたのであれば、相手方の既婚者男性に対して損害賠償を請求することは通常できません。

    CASE.2こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    本当は離婚する気などないにもかかわらず、「妻と別れて君と結婚する」と言って付き合っていました。私に離婚する気がないとわかった不倫相手から「婚約不履行で訴えてやる」と言われています。

    民法上の問題

    不倫相手と結婚できなかった女性が「婚約不履行で訴えてやる」と言っていますが、慰謝料を支払わなければならないのでしょうか?

    損害賠償請求をされる可能性があります。

    不倫していた女性が、相手の男性に対して、騙された・裏切られたとして損害賠償請求をすることは特別な事情がない限り困難です。
    むしろ、相手の男性の配偶者から不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求をされる可能性が大きいでしょう。

    不倫の関係は、法律婚主義を採用する我が国において保護されることはありません。
    男性が結婚する意思がないのに妻と別れて結婚するつもりだと偽ったとしても、それは公序良俗に反する行為であって婚約の約束があっても無効ですし、女性から損害賠償請求をすることもできません。
    判例は、不法原因給付の規定(民法708条)の精神から、損害賠償請求は許されないとしています(大判昭和15.7.6)。

    しかし、既婚男性が不倫相手の女性に対して、暴力・詐術など、不法な手段に訴えるときは、違法性があるとされるようです。

    婚約について

    一般的な婚約についてはどうでしょうか。婚約しておきながら反故にした者に対して慰謝料請求することは可能なのでしょうか。

    婚約についても法は保護を与えています。不当な婚約破壊については損害賠償支払い義務が生じます。

    婚約破棄で損害賠償請求をするためには、
    ① 婚約が成立していること
    ② 相手からの婚約破棄に正当事由がないこと、又は、自分に婚約を破棄する正当事由があること

    損害賠償責任の範囲

    正当事由なく婚約を破棄した相手に対する損害賠償責任の範囲は、婚約を破棄された人が不当な婚約破棄によって被った財産的損害(物的な損害、逸失利益)、精神的損害(慰謝料)の全てです。

    具体的な損害額は、婚約当時の年齢、性別、社会的地位、資産、破棄理由、破棄に至る経緯や時期、性的交渉の有無、妊娠の有無、中絶の有無等一切の事情を斟酌して決められます。
    しかしながら、正当事由なく婚約を破棄した一方に資産がない場合は、損害額を非常に低く抑えられる傾向にあります。
    支払能力以上のものは、支払うことができないのが現実だからです。


    物的な損害の一例としては、
     ・婚約披露の費用
     ・仲人への謝礼金
     ・結婚衣装の購入費用
     ・家具などの購入費用
     ・新居の準備費用
     ・新居の解約損害金
     ・結婚式や結婚披露宴、新婚旅行の申込金やキャンセル費用
     ・婚約破棄によるショックで病気になった場合の病院代
     ・損害金を回収するために要した弁護士費用などの一部

    逸失利益の一例としては
    …この逸失利益とは、結婚準備のために有利な勤務先を退職したり、転任・転職したこと等により被った損害を言います。
     ・結婚準備のために退職した場合
     ・結婚準備のために転職した場合
     ・結婚準備のために転勤を願い出た場合

    これまでの勤務先の条件に照らし、退職者については再就職の可能性と勤務条件等を考慮し、転任や転職者については、これによる勤務条件の低下等を総合的に考慮し、本来退職などをしなかったら受けたであろう額を算定します。

    ※財産的損害は物的な損害と逸失利益に大きく分けることが出来ますが、正当事由なく婚約破棄されたからといって、上記の全ての損害が自動的に認められるわけではありません。

    しかし、民法は法律婚主義を採用している以上、不倫は公序良俗に反する行為です。民法は公序良俗に反する行為を保護しません。
    両親同士顔合わせをしていようが、婚約指輪をもらっていようが、たとえ形式上は婚約が成立しているように見えても、無効となります。既婚者であることを知っていたのであれば、相手方の既婚者男性に対して損害賠償を請求することは通常できません。

    CASE.3こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    本当は離婚する気などないにもかかわらず、「妻と別れて君と結婚する」と言って関係を持っていたところ、相手女性が妊娠しました。社内で騒がれると面倒なので、生活の面倒はみるから妻と離婚するまで静かにしていてほしいと退職させました。体よく追い払うための口実で、本当は面倒をみる気はありません。最初から結婚していることは言っていたんだし、不倫相手は慰謝料請求をできませんよね。

    刑法(その他特別法)上の問題

    結婚すると言って関係を持っていた場合、結婚しなければ詐欺罪が成立するでしょうか?

    詐欺罪(刑法246条)にはなりません。

    女性は、男性の「妻と離婚し、君と結婚する」という言葉を信じていたのに裏切られたので、一般用語としてのは「詐欺」にあたると考えられるかもしれません。
    しかし、詐欺罪は、財産犯であるので、財産上の損害が生じなければ成立しません。人を欺いて肉体関係を持ったとしても、貞操という財産以外の法益を侵害する行為は詐欺罪を構成しません。

    民法上の問題

    貞操侵害されたことが刑法上の詐欺罪にはならなくても、慰謝料請求をすることはできるのでしょうか?

    不倫は公序良俗に反する行為であるので、女性は法律上の保護を受けられません。
    男の言葉を信じて貞操をささげたと主張しても慰謝料請求することはできません。

    結婚の約束をしていたのに反故にされたのだから、婚約破棄ではないでしょうか?

    原則:婚約は公序良俗に反し無効
    「結婚の約束をしていた」としても、その婚約は公序良俗に反して無効です(民法90条)。

    不倫していた女性が、相手の男性に対して、騙された・裏切られたとして損害賠償請求をすることは特別な事情がない限り困難です。
    むしろ、相手の男性の配偶者から不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求をされる可能性が大きいでしょう。

    参考裁判例

    妻帯者である男性が27歳の独身女性に対して「妻と離婚して結婚したい」などと詐言を用いて10年余りにわたって情交関係を継続した場合、双方の年齢、経歴、情交に至る経緯などからみて、情交関係継続の責任は双方の共同責任であるとして、民法708条の法の精神に反するとして、女性から男性に対する貞操等侵害を理由とする損害賠償請求を排斥しました。

    東京地判 昭和58.10.27

    例外:愛人の権利を認めた
    例外的に、不倫関係でも貞操侵害として慰謝料が認められたケースがあります。男性が「離婚している」などとうそを言っている場合、年齢差が大きく男性が女性を支配している場合などは、男性側の違法性が著しく大きいと評価できる特殊、例外的な場合に限り、愛人から男性に対して慰謝料請求が許されるのです。
    注目すべきは、裁判所は、男性と愛人の交際が共同不法行為として、愛人の、男性の妻に対する慰謝料を認めながら、他方で、愛人から男性に対する慰謝料請求を認めている点です。

    参考裁判例

    妻帯者である男性が27歳の独身女性に対して「妻と離婚して結婚したい」などと詐言を用いて10年余りにわたって情交関係を継続した場合、双方の年齢、経歴、情交に至る経緯などからみて、情交関係継続の責任は双方の共同責任であるとして、民法708条の法の精神に反するとして、女性から男性に対する貞操等侵害を理由とする損害賠償請求を排斥しました。

    最判 昭和44.9.26

    女性が19歳で、異性に接した体験がなく、思慮不十分であるのにつけこみ、妻子ある上司の男性が積極的に接触し、嘘を言い、肉体関係を持ち、離婚して女性と結婚すると誤信させ、女性が妊娠し出産し、捨てられたケースでは、女性から男性に対する60万円の慰謝料請求が認められました。

    名古屋高判 昭和59.1.19

    32歳の警察官の男性が、21歳のスナック勤務の女性に、被害者として事情聴取の際に逢う約束をし、取調官として相手が心理的に弱い立場であるのに付け込み肉体関係を持ち、一時は同棲し1年ほど交際した上「結婚する」と嘘をいい、女性が妊娠し、出産したケースでも70万円の慰謝料が認められました。

    東京地判 昭和59.2.23

    原告(看護師)が被告(眼科医)との情交関係を解消して別れることを決意し、原告・被告間でそのことを合意した後、原告が被告の子を出産しようとしていることを知った被告において、右出産を避けるため、真実は妻と別れて原告との情交関係を復活したり結婚したりする意思がないのに、あたかもその意思があるような態度を示し、それを理由に原告に中絶を求めるのは、たとえ、それが原告が被告の子を出産することを望まぬ周囲の者に反対された結果やむなく行ったものであるにせよ、とうてい許されるべきでないとして、250万円の慰謝料が認められました。

    京都地判 平成4.10.27

    男性に妻のあることを知りながら情交を結び19歳女性を妊娠させ、一旦内縁関係に入り、子を出産させたが、その出産直後に一方的に別れた男性(26歳)に対する請求で、300万円の慰謝料を認めた。

    東京地判 平成15.6.24

    離婚したなどの虚言を用いて、愛人と交際を続け、子供を産ませた男性に対する請求で、200万円の慰謝料を認めた。

    東京地判 平成19.2.15

    女性(愛人)の交際相手の男性に対する婚約不履行による不法行為に基づく438万円の損害賠償請求を認め、男性の女性(愛人)との不貞行為による男性の妻から女性(愛人)に対する不法行為に基づく165万円の損害賠償請求をいずれも認めた。

    【CASE.3】では、不倫相手の女性は妊娠しているので、
    慰謝料のみならず、子どもの認知、養育費についても請求される可能性が大きいでしょう。
    さらに、会社についても被告に加え、使用者責任を追及される可能性があります。
    そうなった場合には、この男性は会社を首になる可能性が高いでしょう。

    CASE.4こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    不倫相手の彼女が、不倫の事実について克明に記したビラを妻や妻の実家、近所、会社内に配布した場合、彼女を訴えることはできますか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    名誉毀損罪(刑法230条)について

    名誉に対する罪は、公然と他人の名誉を毀損または侮辱する犯罪です。
    「名誉」は、人に対する社会的評価(外部的評価)です。
    人に対する倫理的価値に限らず、政治的・社会的・学問的・芸術的能力に対する名誉、身体的・精神的資質も保護の対象となり得ます。また、真の価値と一致しない仮定的名誉、不当に高い評価を受ける虚名も保護の対象になります。

    名誉毀損罪が成立するためには、
    ① 公然と
    ② 事実を摘示して
    ③ 人の名誉を毀損することです。

    ただし、人の名誉を毀損する行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認められる場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、罰せられません(刑法230条の2)。


    【CASE.4】の例であれば、①公然と、②事実を摘示して、③人の名誉を毀損する行為に該当するので、名誉毀損罪が成立します。

    ビラの配布ではなく、悪口・うわさを広めた場合はどうでしょうか?

    名誉毀損罪が成立する可能性は低いです。

    訴訟を提起するのは困難であることが多いです。
    まず、被害者は、加害者がおよそいつごろ、どこで、誰に対して悪口・うわさをしたかということを証明しなければなりません。
    次にその内容が名誉や信用を棄損する程度であることを証明しなければなりません。
    不倫相手の女性が、「課長は経理担当であることを利用して、裏帳簿を作成して会社のお金を横領している」といったことであれば名誉毀損になるといえますが、「課長はSEXが下手だ」というようなことを言われているのであれば、被害者としては腹がたってもなかなか名誉毀損とまでは判断されません。
    さらに、せっかく裁判で勝っても認められる慰謝料は低額です。人格に関わる悪口・うわさというのは被害者にとっては筆舌に尽くせないほどの苦痛となるのに、慰謝料の額は低く、弁護士費用にも満たない場合がほとんどかもしれません。

    参考裁判例
    東京地判 昭和54.5.29

    事案について
    愛人女性→既婚男性
    既婚者の男性の愛人であった女性が、一方的に愛人関係を解消されたとして慰謝料を請求
    既婚男性→愛人女性
    愛人女性が、虚偽の事実を新聞およびテレビで発表したことについて、謝罪広告の掲載と慰謝料を請求

    裁判所の判断
    愛人女性→既婚男性に対する請求について
    この請求は、公序良俗に反し、法的保護に値しないとしました。
    既婚男性→愛人女性に対する請求について
    男性の一方的な愛人関係解消に対する報復的意図の下になされたと推認し得る以上損害賠償責任があるとして、虚偽事実を新聞報道させ、テレビに出演して同旨の発言をした女性に対して、謝罪広告の掲載と慰謝料100万円の支払いを命じました。

    仙台地判 昭和59.8.24

    主婦3人が近所の女性について「だれそれ方で盗みをした」「盗みをしているところを警察官が写真にとった」などと嘘のうわさを言いふらし、女性の勤務先にも匿名の電話をかけ、女性宅にも匿名の手紙を送りつけたために、当の女性は勤務先を退職し自宅を売却して転居したという事案で、判決は主婦3人に対して合計60万円の損害賠償責任を認めました。

    CASE.5こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    【CASE.4】の場合に、妻が不倫相手の女性を訴えることはできますか?

    妻に対しても名誉棄損罪が成立するでしょうか?

    名誉毀損罪が成立する可能性があります。

    配偶者の不倫を摘示されるということは、「不倫をされた妻」という事実にもほかならず、妻についても名誉毀損罪が成立する可能性があります。

    民法上の問題

    名誉権の侵害、すなわち名誉毀損は、人に対する社会的評価を低下させる行為を言います。
    したがって、かかる社会的評価とは無関係な、単なる主観的な名誉感情の侵害は、プライバシーまたは一般的人格権の問題であって、本来の名誉毀損には該当しません。

    【CASE.4】の場合、不倫の事実を克明に記したビラを配布されることによって、社会的評価が低下させられるのは間違いないので、名誉毀損行為にあたります。男性から不倫相手の女性に対して、不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求をすることが可能です。

    【CASE.5】の場合、妻の立場としては、不倫相手の女性に対して
    まず、不倫行為自体について、貞操権侵害として不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求をすることが可能です。
    さらに、名誉毀損行為についても不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求をすることが可能です。

    ビラの配布ではなく、悪口・うわさを広めた場合はどうでしょうか?

    名誉毀損罪が成立する可能性は低いです。

    訴訟を提起するのは困難であることが多いです。
    まず、被害者は、加害者がおよそいつごろ、どこで、誰に対して悪口・うわさをしたかということを証明しなければなりません。
    次にその内容が名誉や信用を棄損する程度であることを証明しなければなりません。
    不倫相手の女性が、「課長は経理担当であることを利用して、裏帳簿を作成して会社のお金を横領している」といったことであれば名誉毀損になるといえますが、「課長はSEXが下手だ」というようなことを言われているのであれば、被害者としては腹がたってもなかなか名誉毀損とまでは判断されません。
    さらに、せっかく裁判で勝っても認められる慰謝料は低額です。人格に関わる悪口・うわさというのは被害者にとっては筆舌に尽くせないほどの苦痛となるのに、慰謝料の額は低く、弁護士費用にも満たない場合がほとんどかもしれません。

    参考裁判例
    東京地判 昭和54.5.29

    事案について
    愛人女性→既婚男性
    既婚者の男性の愛人であった女性が、一方的に愛人関係を解消されたとして慰謝料を請求
    既婚男性→愛人女性
    愛人女性が、虚偽の事実を新聞およびテレビで発表したことについて、謝罪広告の掲載と慰謝料を請求

    裁判所の判断
    愛人女性→既婚男性に対する請求について
    この請求は、公序良俗に反し、法的保護に値しないとしました。
    既婚男性→愛人女性に対する請求について
    男性の一方的な愛人関係解消に対する報復的意図の下になされたと推認し得る以上損害賠償責任があるとして、虚偽事実を新聞報道させ、テレビに出演して同旨の発言をした女性に対して、謝罪広告の掲載と慰謝料100万円の支払いを命じました。

    仙台地判 昭和59.8.24

    主婦3人が近所の女性について「だれそれ方で盗みをした」「盗みをしているところを警察官が写真にとった」などと嘘のうわさを言いふらし、女性の勤務先にも匿名の電話をかけ、女性宅にも匿名の手紙を送りつけたために、当の女性は勤務先を退職し自宅を売却して転居したという事案で、判決は主婦3人に対して合計60万円の損害賠償責任を認めました。

    CASE.6こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    ビラではなく、インターネット上に書き込んだ場合はどうでしょうか?
    ① 書き込んだ内容が事実であった場合と、
    ② 嘘を書き込んだ場合で何か違いがありますか?

    インターネットでは、匿名性を奇貨として根拠のないうわさ、罵詈雑言が飛び交っています。
    インターネットを利用したことがある人なら、全ての情報を真実であるとは鵜呑みにしないのではないでしょうか。
    インターネット情報の信頼性の低さから、名誉棄損罪(刑法230条)は成立しにくくなるのでしょうか。

    最高裁判所は、インターネット上の表現についても、名誉棄損罪の成立要件は他の表現方法と同じで、緩やかにならないと判断を示しました。

    名誉毀損罪(刑法230条)について

    名誉に対する罪は、公然と他人の名誉を毀損または侮辱する犯罪です。「名誉」は、人に対する社会的評価(外部的評価)です。
    人に対する倫理的価値に限らず、政治的・社会的・学問的・芸術的能力に対する名誉、身体的・精神的資質も保護の対象となり得ます。また、真の価値と一致しない仮定的名誉、不当に高い評価を受ける虚名も保護の対象になります。

    名誉毀損罪が成立するためには、
    ① 公然と
    ② 事実を摘示して
    ③ 人の名誉を毀損することです。

    ただし、名誉毀損行為があったとしても、以下に記載するいくつかの要件をすべて満たした場合には違法性がないものとされ、罰せられない場合があります(刑法230条の2)。

    1 書き込んだ内容が事実である場合

    (1)「不倫をしていた」という事実に関する書き込み
    事実に関する書き込みについて(ア)公共の利害に関する事実であり、(イ)言論が専ら公益を図る目的に出ており、(ウ)摘示された事実が真実である場合には名誉毀損罪にはなりません。

    (2)「仕事が遅く、やる気がない/SEXが下手」という評価に関する書き込み
    評価に関する書き込みなので、違法性阻却事由としては、(ア)(イ)の事実に加え、(エ)評価に係る内容が人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでなく、(オ)意見等の前提としている事実の重要な部分が真実であることが必要となります(最判平成9.9.9)。

    2 書き込んだ内容が虚偽である場合

    書き込んだ内容が虚偽の事実であるならば、上記
    (ウ)の要件が存在しませんので、名誉毀損罪が成立し、民事上は不法行為(民法709条)による損害賠償責任を負うことになります。

    書き込んだ内容が虚偽の評価である場合も、意見等の前提としている事実の重要な部分が虚偽であるため、上記(オ)の要件が存在しません。((エ)の要件についても不存在である可能性が大きいでしょう。)よって、名誉毀損罪が成立し、民事上は不法行為による損害賠償責任を負うことになります。


    ただし、書き込んだ者が、自身の書き込んだ内容について真実であると疑いもしなかった場合はどうでしょうか。
    その事実を真実であると誤信したことについて、確実な資料、根拠に照らし相当の理由があるときは、名誉毀損罪は成立しないというのが判例の立場です。
    しかし、そもそも、不倫の清算の腹いせにインターネットに誹謗中傷を書き込むという行為が、(ア)(イ)の要件を満たすことはあまりないでしょう。

    参考裁判例
    最判 平成22.3.15

    ▽事案の概要
    被告人が、自ら開設したインターネット上のホームページ内において、フランチャイズによる飲食店の加盟店の募集及び経営指導等を業とする被告会社がカルト集団である旨記載した文章や、同社が会社説明会の広告に虚偽の記載をしている旨の文章を不特定多数の者に閲覧させたとして、名誉棄損罪に問われた事案です。
    ▽1審、控訴審の判断
    地裁は、インターネットは情報の信頼性も低いと受け止められていること等を根拠に無罪判決でしたが、高裁はインターネットであってもマスコミ報道等と基準を変えるべきではないという判断で、罰金30万円の有罪判決を下しました。
    ▽最高裁判決要旨
    1.インターネットの個人利用者による表現行為の場合においても、他の場合と同様に、行為者が適示した事実を真実であると誤信したことについて、確実な資料、根拠に照らして相当の理由があると認められるときに限り、名誉棄損罪は成立しないものと解するのが相当であって、より緩やかな要件で同罪の成立を否定すべきではない。
    2.インターネットの個人利用者が、適示した事実を真実であると誤信してした名誉毀損行為について、その根拠とした資料の中には一方的立場から作成されたにすぎないものもあることなどの本件事実関係の下においては、上記誤信について、確実な資料、根拠に照らして相当の理由があるとはいえない。
    ▽判旨の根拠
    個人利用者がインターネット上に掲載したものであるからといって、おしなべて、閲覧者において信頼性の低い情報として受け取るとは限らないのであって、相当の理由の存否を判断するに際し、これを一律に、個人が他の表現手段を利用した場合と区別して考えるべき根拠はない。そして、インターネット上に載せた情報は、不特定多数のインターネット利用者が瞬時に閲覧可能であり、これによる名誉毀損の被害は時として深刻なものとなり得ること、一度損なわれた名誉の回復は容易ではなく、インターネット上での反論によって十分にその回復が図られる保証があるわけでもない。

    CASE.7こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    会社内での不倫を理由に解雇されました。不倫は私的行為なのだから、解雇なんて不当ですよね?

    職場の人間同士であっても、不倫は私生活上の行為です。当該男性社員と女性社員の不倫によって、会社に悪影響を及ぼしたことを、具体的かつ客観的に会社が証明できなければ、懲戒としての両名の解雇は無効になると考えられます。

    一般に、会社の就業規則などには、社員に不始末があった場合のために訓告、謹慎、減給、降格、普通解雇、懲戒解雇といった懲戒処分が定められています。「不始末」とは勤務怠慢、故意または重大な過失で会社に損害を与えるようなことをさします。
    ただし、あくまで会社(使用者)が労働契約に基づく指揮命令権の一部として、業務に関して不始末があった場合に限って行えるものです。
    業務に関係のない恋愛や不倫など私生活上の行為については、会社は懲戒処分を行うことはできません。

    ただし、私生活上の行為とはいっても、会社の業務に支障をきたすようになると懲戒解雇が有効となります。

    例えば、社内外で不倫の噂が広がり会社の評判を落とした場合や、夫に不倫をされた妻が、職場に乗り込んできて大混乱になったような場合には明らかに業務に支障を来たすといえるでしょう。

    実際に、不倫を理由とした解雇が有効であるかどうかをめぐって裁判所で争われた例があります。このときは「かならずしも具体的な業務阻害の結果や取引上の不利益発生を必要とするものではないが、会社の社会的評価におよぼす悪影響が相当重大であると客観的に認められる場合」には、懲戒処分が有効であるとしています。
    つまり、社員の不倫が、現実に悪い影響を与えていなくても、「明らかにこれから悪影響を及ぼすことになるだろう」と誰もが認められるようであれば、懲戒処分を行ってもよいということになります。

    参考裁判例

    不倫を理由とする解雇が無効と判断されたモデル裁判例

    「繁機工設備事件」旭川地判 平成元年12.27

    ▽事案の概要
    被告会社は、管工事の施工等を業とする有限会社であり、Xは、昭和61年11月、被告会社に経理事務担当として採用されました。
    しかし、Xは、妻子のある同僚男性と恋愛(不倫)関係を続け、不倫の事実は従業員、取引先にも知られるようになり、噂の種にされるように。
    これによって、会社全体の風紀・秩序を見出し、企業の運営に支障を来したことを理由に、昭和63年5月31日、被告会社より懲戒解雇されました。
    ▽裁判所の判断
    裁判所は、「Xが妻子ある同僚である訴外Aと男女関係を含む恋愛関係を継続することは、特段の事情のない限り、その妻に対する不法行為となる上、社会的に避難される余地のある行為であるから、被告会社の就業規則に定める懲戒事由である「素行不良」に該当しうることは一応否定できないところである。しかしながら、右規則中に「職場の風紀・秩序を乱した」とは、これが従業員の懲戒事由とされていることなどからして、被告会社の企業運営に具体的な影響を与えるものに限ると解すべきところ、X及び訴外Aの地位、職務内容、交際の態様、会社の規模、業態等に照らしても、Xと訴外Aとの交際が被告会社の職場の風紀・秩序を見出し、その企業運営に具体的な影響を与えたと一応認めるに足りる疎明はない。被告会社は、Xが訴外Aと共に一つのどんぶりからラーメンを食べるなど常軌を逸した行為に及んだため、被告会社の従業員が右の行為等を見るに見かねて事務所に立ち入らなくなったし、訴外Aが必要な仕事をせずに事務所でXと一緒にいるようになった旨主張し、<証拠>にはこれに沿う部分があるが、これらはいずれも<証拠>に照らし措信できず、他に被告会社の右主張事実を一応認めるに足りる疎明はない。本件解雇は、懲戒事由に該当する事実があるとはいえない」と判示して、懲戒解雇を無効と判断しました。

    その他の裁判例【解雇が無効とされた事案】

    「井笠鉄道事件」岡山地判 昭和41.9.26

    この事件において裁判所は、バス会社の妻子ある従業員がバスガイドと情交関係をもち同女に妊娠させたことは懲戒事由に当たるが、企業秩序が現実に侵害されたという事実が一応たしからしいものとされない以上、解雇に値するほど悪質な行為があったということはできないとして解雇を無効とされました。

    「石見交通事件」松江地益田支判 昭和44.11.18

    バス会社の女性バスガイドが男子従業員と会社外で情交し妊娠したことが、会社の運営と関係のない私行上の問題であって、そもそも懲戒事由に該当しないと判断され解雇は無効とされました。

    その他の裁判例【解雇が有効とされた事案】

    「長野電鉄事件」長野地判 昭和45.3.24

    バス会社の妻子ある運転手が未成年のバスガイドと不倫して妊娠中絶させた事件では懲戒解雇が有効とされました。
    「会社の従業員間の秩序を破ること著しきもの」として会社の「社会的地位、名誉、信用等を傷つけ」、会社に損害を与えたとして解雇はやむを得ないとしました。

    「日航機長解雇事件」東京地判 昭和61.2.26

    近隣の主婦と情交関係に陥った航空会社の機長が問題をこじらせ、機長としての適格性に欠けるとしてなされた解雇を安全運航体制の特殊性を考慮し、解雇を有効としました。

    「大阪府教委(池田高校)事件」大阪地判 平成2.8.10

    妻子ある高校教師が教え子との交際の後、卒業後男女の仲になったことについて、教員に要求される高度の倫理性に反し社会の期待と信頼を著しく裏切ったものとして、懲戒免職処分が有効とされました。

    実際にあった事件&ニュース

    【姫井由美子参院議員の不倫相手の元教員男性、解雇は有効】2012.3.24

    姫井由美子参院議員(53=民主党)との不倫などを理由に解雇された岡山市の市立学校元教諭(46)が、学校側に従業員としての地位確認などを求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁岡山支部は3月22日、解雇無効とした一審判決を変更し、解雇は有効としました。
    判決理由で片野悟好裁判長は男性が姫井議員と「性的関係を有していた」と不倫関係を認定。「思春期の生徒の指導に当たる教職員が有夫の女性と性的関係を持つことは、社会的に評価できない。不倫関係で学校の社会的評価を低下させかねず、教職員の適格性判断に影響する」と指摘。解雇は合理的理由に基づくと判断しました。一方、学校側に未払いの時間外手当など約1470万円の支払いを命じました。
    一審判決は「解雇理由が教職員としての資質に欠けるものとはいえない」として、解雇されていなかった場合に支払われた賃金分など約4000万円の賠償を学校側に命じていました。
    判決によると、男性は関西学園(岡山市)が運営する中・高校に勤務。07年4月、休職処分とされ、さらに同年7月、生徒への暴力、姫井議員が経営する喫茶店で料理長を務めたことが兼業禁止規定に反するなどとして解雇されています。男性は判決に不服で上告する方針。
    姫井議員は岡山県議を2期務めた後、07年の参議院選挙に出馬し初当選。その後、姫井議員と不倫な関係にあったとするこの男性が、同年8月に週刊誌で彼女とのSMプレイなどを暴露。姫井議員にはM趣向があると告白しました。以降、男性側が飲食店開店の際にトラブルがあったとして、姫井議員を告発するなど、両者の関係は泥仕合に陥りました。

    参考裁判例
    社内ダブル不倫の損害賠償について

    事務員として勤めていた女性雪子と、同じ会社に勤める課長の一郎がダブル不倫をしていた。
    妻の不倫に気付いた雪子の夫(太郎)が、一郎に対して損害賠償請求をし、負けじと一郎の妻も雪子に対して損害賠償請求を申し立てました。
    雪子の夫は、「一郎が誘惑して不倫関係に陥り、その後暴行脅迫によって雪子に無理やり関係を継続させた」と主張し、
    一郎とその妻花子は、「雪子が淫蕩的な言辞を弄して一郎を誘惑した」と主張をするという泥仕合に。
    裁判所は、
    一郎に対し「雪子の夫太郎に対して100万円払え」、
    雪子に対し、「一郎の妻花子に対して50万円払え」

    という判決をしました。

    ダブル不倫であればどっちもどっちな気がしますが、結論に差が生じました。
    損害賠償額を算定する際には、被害者の苦痛の程度、被害者の財産状態、被害者の職業、社会的地位、年齢、結婚の期間、子供の有無、浮気の原因、浮気の期間、それにより離婚したか否かなどが考慮されます。
    社内において上下関係があるような場合、責任は5分5分と判断されない可能性もあります。

    CASE.8こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    社内恋愛がこじれ、ストーカー行為をしたとして懲戒解雇になりました。解雇は不当ですよね?

    解雇が有効な場合もあります。

    社内恋愛がこじれ、一方が交際を断っているのに他方があきらめきれずに相手の部署を訪れたり、社内電話や社内メールで執拗に連絡をとろうとしたりといった行為がなされることがあります。
    また、直接話しかけるまでのことはしなくとも、遠巻きに様子をうかがったり、偶然を装って待ち伏せしたりするなど、相手方が迷惑・不快に思ったり、さらには恐怖心を感じたりするケースもあるでしょう。さらに、交際を断られたことを理由に、断られた側が相手に敵意を抱き、自宅への無言電話などの嫌がらせ行為に出るなど、報復的行動が行われることすらあります。

    職場の人間によるストーカー行為は、被害者たる社員に対し迷惑や不快感を与え(出勤すること自体が大変な苦痛となる)、被害者の就業環境を害し、さらにそれが深刻化すれば、職務遂行の妨げとなったり、被害者をPTSD(心的外傷後ストレス障害)に罹患させたりして、結果として職場秩序に重大な悪影響を及ぼす事態に至ることもあります。
    社内ストーカーの行為がセクハラに該当する場合もあります。

    会社の就業規則に定める懲戒解雇事由の該当性を検討し、さらにはストーカー行為を行っている加害者本人の弁明を聴取する機会を設け、悪質性が認められれば、相当性の原則を満たす限りにおいて、懲戒解雇(場合によっては普通解雇)が可能となるケースもあります。また、行為の重大性がそのレベルまで達しないとしても、就業規則に定める他の懲戒処分(例えば、譴責、減給、出勤停止、諭旨解雇など)や普通解雇が検討される場合もあります。

    CASE.9こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    妻子持ちの同期が社内のOLと不倫をしています。同期の奥さんとは何回か会って顔見知りだったので、頼まれるたびに同期のアリバイ作りに協力してきました。2年ほどしてから、奥さんに不倫がバレて離婚することに。奥さんに、あなたも不倫に協力したんだから慰謝料を支払ってと言われました。支払う必要があるのでしょうか?

    同期の不倫(不貞行為)は、配偶者に対する不法行為(民法709条)になります。

    同期の不倫(不貞行為)は、配偶者に対する不法行為(民法709条)になります。

    同期の男性が不倫をしていないように見せかけるためのアリバイ工作を手伝ったのであれば、同期の不法行為を幇助したといえます。
    同期の配偶者に対する共同不法行為(民法719条)として、損害賠償責任を負う可能性があります。

    参考
    民法709条(不法行為による損害賠償)

    故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

    民法710条(財産以外の損害の賠償)

    他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

    民法719条(共同不法行為者の責任)

    数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。
    2 行為者を教唆した者及び幇助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

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