• よくある男女トラブル金 銭金銭トラブルき ん せ ん

    金銭のトラブル男女間で起こる金銭トラブルについて記載しています。
  • 金銭のトラブル事例実際に起きたトラブル事例と結果について

    • CASE.1

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      付き合っている彼から、必ず返すからと頼まれて、100万円を貸しました。信頼していたので借用書等はありません。返してもらうことはできますか?

    • CASE.2

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      同棲してきた間の生活費は全て僕が払っていました。同棲を解消することになったので、今までかかった費用の半額について彼女に請求することはできますか?

    • CASE.3

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      付き合っていた時に彼女に買ってあげたプレゼント(orプレゼント代)を返してもらうことはできますか?

    • CASE.4

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      インターネットで知り合った男性と交際していたところ、結婚資金として300万円貸してほしいと言われたので、渡したところ、それ以降連絡がとれなくなりました。騙されたのでしょうか?

    • CASE.5

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      愛人との金銭トラブル

      ①毎月50万円で愛人になってほしいと言われたので、承諾して肉体関係を許しているのに、まだ今月分が振り込まれません。請求することはできますか?

      ②愛人がマンションを買うときに500万円を貸して毎月返済してもらっています。喧嘩をしてしまって別れることになったのですが、まだ返済は半分も済んでいません。今後もきちんと返済してもらえるのか不安です。

      ③自分のマンションを愛人に与え、住まわせていたところ男を連れ込まれた。愛人を追い出すことができますか?

      ④相手の男性は既婚者であったため、自分は愛人の立場であるものの、実際には長年一緒に暮らし、本妻以上に結婚生活の実体がありました。男性が愛人である自分に財産を遺贈する旨記載した遺言書を作成してくれましたが、これについても公序良俗違反となり愛人は遺贈を受けることができないのでしょうか?

    • CASE.6

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      無職の彼氏が自分の家に転がり込んできました。彼の生活の面倒を見ていたが、他にも付き合っている女性がいることが発覚した場合、彼に費やした金銭を取り返すことはできるでしょうか?

    CASE.1こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    付き合っている彼から、必ず返すからと頼まれて、100万円貸しました。信頼していたので借用書等はありません。返してもらうことはできますか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    貸したお金を返してくれないのだから、詐欺罪(刑法246条)が成立するのでしょうか?

    詐欺罪が成立する可能性があります。

    返すつもりがないのに、金をもらい、金を借りた場合には詐欺罪が成立します。
    しかし、彼が、借りる時には、返すつもりであった場合には結果として返すことができていないとしても詐欺罪にはなりません。
    ただし、返すつもりがあったと言えば必ず認められるというわけではありません。
    返済能力があったかという客観的な事情も合わせて判断されます。
    返すあてがあったのか、資力や収入はどうか、使途目的は何だったのかなどが、通帳や給与関係の書類などで判断されます。

    民法上の問題

    友人や恋人間での金銭の貸し借りは、嫌われたくない、関係をギクシャクさせたくないという気持ちが強いために、断りにくいだけでなく、返還日等の合意もなく契約書や借用書などの書面を作成しないことが珍しくありません。

    しかし、関係が冷めてきたときに、借りた方がなかなか返さない場合には証拠となるものがほとんどないため、返還請求に苦労することになります。

    返還日について約束のない金銭の貸し借りは、貸主が相当な期間、例えば1週間以内という期間を定めて催告すれば、その期間の満了したときが返還すべき時期となります。

    利息については、あらかじめ合意をしていなければ利息の請求をすることはできませんが、返還すべき時期を過ぎた後は利息相当の遅延損害金を請求することができます。遅延損害金の利率は民事では年5分、商事では年6分です。

    ① 借りた方が、「借りたことは認めるが少し弁済を待ってほしい」という場合

    もし、待ってあげてもいいと考えるのであれば、金銭の貸借が存在したことについて相手方の念書、あるいは公正証書などを作成するべきでしょう。内容については、相手方に100万円全額について弁済義務のあることを認めさせた上で分割弁済する、もし分割金の支払いを何回か怠った場合には分割弁済という期限の利益を失って残金を一括で弁済する旨の内容とするとよいでしょう。

    ② 借りた方が、「100万円を受け取ったことは認めるが、借りたものではなくもらったものだ」と言った場合
    ③ 借りた方が、「100万円を受け取った事実はない」としらばっくれた場合。

    ②③については、貸した方が、「返還する約束で100万円を相手方に渡したこと」を証明しなければなりません。
    ・貸借の際の会話の録音テープ
    ・相手方の銀行口座に振り込んだ振込用紙
    ・自分の貯金を解約したときの書類等
    いずれもこれさえあれば認められるという直接的な証拠にはなりませんが、役立つでしょう。

    内容証明

    借りた方は、のらりくらりかわすうちにあなたが諦めるだろうと甘く見ているのかもしれません。
    弁護士が、返還を求める内容証明を出すことで、慌てて自主的に返済することもあり得ます。

    貸金業者以外での金銭の賃借の時効は返済の約束をした翌日から(返済期日を特に決めていない場合は貸した日)から10年とされています。
    内容証明で請求した場合、その日付に催促をしたことになり一時的に時効を中断させることができます。

    支払督促

    金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に、支払督促を発する手続です。
    債務者が2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の申立てをすることができます。

    • 金銭の支払又は有価証券若しくは代替物の引き渡しを求める場合に限ります。
    • 相手の住所地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てます。
    • 書類審査のみなので、訴訟の場合のように審理のために裁判所に行く必要はありません。
    • 手数料は、訴訟の場合の半額です。

    債務者が支払督促に対し異議を申し立てると、請求額に応じ、地方裁判所又は簡易裁判所の民事訴訟の手続きに移行します。

    民事訴訟=貸金返還訴訟

    貸した金額が60万円以下の場合

    簡易裁判所における少額訴訟によります。
    簡易迅速な手続きにより60万円以下の金銭の支払いを求める訴訟です。
    原則として裁判当日に審理が終わり、判決もその日に出ます。

    貸した金額が60万円より多い場合

    貸した金額が140万円を超えない場合は簡易裁判所の、140万円を超える場合は地方裁判所の、それぞれ通常訴訟によります。

    貸金返還訴訟による場合、借用書や金銭賃借契約書等の証拠の有無が問題となります。
    交際中に貸したもので書面のやり取りがない場合でも、お金を貸したこと・相手が借りたことがわかるようなメールや、預金通帳などお金の動きがわかるものを出来る限り保存しておくべきです。
    返還請求した際のメールや、もう少し待ってくれといった相手からのメールは重要でしょう。

    CASE.2こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    同棲してきた間の生活費は全て僕が払っていました。同棲を解消することにしたので、今までかかった費用の半額について彼女に請求することはできますか?

    同棲していた恋人と別れる際に、今までの生活費の半分を支払えということはできるのでしょうか。
    婚姻でも内縁でも婚約でもない恋人について、扶養の義務も同居の義務もありません。
    好きで一緒に同居して生活し、自主的に生活費を負担していたものを後から返還請求をすることは不可能です。
    生活費名目の貸付があったのであれば、返済請求することは可能ですが、請求する側が貸していた事実について立証しなければなりません。

    同棲中の生活費について、すべて負担していたとしても、あなたの意思で支払ったものです。後から、相手に対して支払いの請求をすることはできません。

    CASE.3こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    付き合っていた時に彼女に買ってあげたプレゼント(orプレゼント代)を返してもらうことはできますか?

    付き合っていた時にプレゼントを買ってあげたことは、法的には贈与契約になります。
    贈与(民法549条)とは、当事者の一方(贈与者)が相手方(受贈者)に対して無償で財産を与える契約をいいます。
    書面は必ずしも必要ではなく、「あげるよ」「ありがとう」という双方の意思表示で契約は完了します。
    ただし、書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができますが、既に贈与が完了したものについては撤回することができません。

    恋人へのプレゼントには贈与契約書といった書面のないことが通常です。
    「ダイヤの指輪を買ってあげるよ」と言っていても、「やっぱりやめた」と簡単に撤回することができます。
    ただし、履行の終わった部分、つまり既にあげてしまった部分については撤回することができません。

    付き合っていた当時、自分の意思で、彼女に対してプレゼントをあげたのであれば、それは既に贈与が終了していることになり、撤回することはできません。つまり、彼女が任意にプレゼントを返還しないのであれば取り返すことはできません。

    もしも、プレゼントについてあげたものではなく、貸したものであると主張するのであれば、返還を求める男性側が、消費貸借契約の成立について立証する責任を負います。
    付き合っていた時に恋愛感情に基づいて渡していたものを、後から貸していたものだと証明するのは現実的に困難です。

    CASE.4こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    インターネットで知り合った男性と交際していたところ、結婚資金として300万円貸してほしいと言われたので、渡したところ、それ以降連絡がとれなくなりました。騙されたのでしょうか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    詐欺罪(刑法246条)が成立する可能性があります。

    交際相手から金銭を借りることが禁じられるわけではありません。
    借りたとしても返済すれば当然何の問題もありませんし、返せない場合であっても、お金を借りる段階で返済の意思があったのであれば、その後にお金がなくなって結果的に返せなくなったとしても、少なくとも詐欺罪にはなりません。
    しかし、事例では300万円を受け取ったらすぐに連絡をとれなくなっていますので、借りる時点で返す意思がなかったことは明確です。
    世間でも問題となっている、いわゆる「結婚詐欺」の事例です。
    このような場合は詐欺罪(刑法246条)が成立します。

    結婚詐欺の手口の一例

    まずは少額を借りて、すぐに返済し、信頼を得ます。信頼を得てから、大金を借りて姿をくらますのが常套手段のようです。
    借りるための言い訳としては、

    • 結婚のための部屋を借りる(一緒に住むための部屋を借りる)
    • 結婚資金
    • 結婚を機に事業を拡大したい(独立したい)ため事業資金が必要
    • 何らかのトラブルに遭った→家族の不幸/保証人問題/病気/親の手術費・入院費/会社の倒産/会社のお金をつかいこんだ 等
    • グローバルなビジネスをしている。絶対に儲かる投資だから2人の将来のために資金が必要など、結婚や2人の将来を匂わせるような内容であるため、女性も自分に対する投資にもなると考え、つい貸してしまうようです。また、好きな人の助けになりたい、貸し渋って結婚相手を逃がしたくないという気持ちも大きくはたらくのでしょう。

    被害者がお金を貸したら最後、詐欺師は姿を消します。

    民法上の問題

    貸した金を返さない相手に対して債務不履行に基づく損害賠償請求をすることができます。

    彼は失踪してしまっているので、彼の居所がわからないまま、時効が成立してしまうのでしょうか?
    個人間の借金の時効は10年(民法167条)です。
    債務者が返済しない場合は、法律の力で時効を中断することができます。
    時効の中断が起こるのは、彼が借金を認めた場合、またはあなたが返済を求めて裁判を起こした場合です。中断すると、時効の成立にはさらに10年の時間が必要になります(民法147条)。
    時効の中断のために必要なこととして、

    • 相手の現住所を調べましょう
      住民票は転居後5年間は保存されており、転居先も書かれているはずです。本人以外が住民票を取るためには原則として委任状が必要です。裁判のためであれば委任状なしでも大丈夫です。
    • 彼の転居先がわかったら、借金の返済を求める手紙を出しましょう。
      手紙は内容証明で送りましょう。内容と日付についての証明となります。
      相手から連絡があって借金を認めた場合は、その時点で時効が中断します。「必ず返す」「返済をもう少し待ってほしい」「減額してほしい」といった内容も、借主が自身に弁済義務があることを認めたことになります。相手がこのような内容の手紙を返信してきたときには当然証拠として保管すべきですし、電話等で告げた場合には録音をとっておきましょう。
    • 「転居先不明」で手紙が返送されてきた場合も、捨てずに保管をしましょう。
      本人に借金を認めさせることが出来ない以上、残された手段は裁判です。
      裁判を起こすと、彼宛に「訴状」が送られます。住所がわからず訴状を送れない場合は、「公示送達」という手続きを踏んで相手方抜きで裁判を行い、判決をもらうことができます。
      返送された手紙などは、彼の所在不明を証明する大切な証拠になります。

    実際にあった事件&ニュース

    【「私大バスケ部コーチ」騙り・・・結婚詐欺容疑で無職の男を逮捕】2012.7.18 産経新聞

    女性に結婚すると偽って現金をだまし取ったとして、警視庁愛宕署が、詐欺の疑いで、東京都世田谷区代沢、無職の男(37)を逮捕していたことが18日、同署への取材で分かりました。
    同署によると、「間違いない」と容疑を認めているとのこと。
    逮捕容疑は、平成23年8〜9月、交際していた都内在住の20代女性に、結婚後に住むマンション購入名目や新婚旅行代金として、計約185万円を口座に入金させ、だまし取ったとしています。同署によると、福地容疑者は昨年7月、都内で開催されたパーティーを通じて女性と知り合ったとのこと。
    「私立大学のバスケットボール部のコーチをしている」などと女性に身分を偽っていました。現金を渡した後も結婚話が進まなかったことから、不審に感じた女性が同署に相談していました。

    CASE.5こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    愛人との金銭トラブル
    ① 毎月50万円で愛人になってほしいと言われたので、承諾して肉体関係を許しているのに、まだ今月分が振り込まれません。請求することはできますか?

    請求は無効となります(民法90条)。

    当事者がどのような内容の契約を結ぼうと原則として当事者の自由とされています(「契約自由の原則」)。
    しかし、無制限に許されるものではなく、契約の内容が「公の秩序又は善良の風俗」に反する事項を目的とするものである場合には、その契約は認められず、無効となります(民法90条)。

    我が国が一夫一婦制かつ法律婚主義を採用している以上、「愛人契約」は公序良俗違反です。
    毎月50万円のお手当で愛人とする契約を締結したとしても、その契約は公序良俗に反するものとして無効になります。
    契約が無効である以上、男性が50万円支払うという約束を守らなかったとしても、女性が支払を請求することはできません。

    関連Q&A

    既に受け取ったお手当については、返金する必要があるのでしょうか?

    愛人契約が無効である以上、法律上の原因なしにお金を受け取ったことになります。
    法律上の原因なしに受け取った金銭は通常、不当利得(民法703条)として返還しなければなりません。では、愛人を囲っている男性が、返せと主張することはできるのでしょうか。愛人契約は無効であり、男女ともに公序良俗に反する行為をしているので、法が一方(この場合、男性)に加担することはできません。
    結果、不法な原因によって給付がなされた金銭や物の返還は、請求することが出来ないことになっています。
    男性が、公序良俗に反する行為で汚れた手を差し出して権利行使することを法は許さないのです。

    愛人との金銭トラブル
    ② 愛人がマンションを買うときに500万円を貸して毎月返済してもらっています。喧嘩をしてしまって別れることになったのですが、まだ返済は半分も済んでいません。今後もきちんと返済してもらえるか不安です。

    請求は無効となる可能性が大きいでしょう。

    法律は公序良俗に反する法律行為を保護しません。愛人契約に関する契約は公序良俗違反として無効となります(民法90条)。
    愛人に金を貸した場合、それは愛人との不倫関係を維持する目的があるのが通常でしょう。
    あなたと彼女との金銭消費貸借契約は無効です(同条)。

    契約が無効であれば、あなたが彼女に500万円を貸してあげるという契約はなかったことになるので、彼女は法律上の原因なしに金銭を受け取ったことになり通常、不当利得(民法703条)として、返済しなければなりません。
    しかし、男性も公序良俗に反する契約をしており、この500万円は不法の原因のためになされた給付です。法が公序良俗に反する行為をした2人のうち一方に加担することはできません。そこで、この場合、不法原因給付として男性は、返還請求することができないものとされています(民法708条)。

    裁判をしても請求を棄却される可能性が大きいです。
    ただし、任意で返済を受けることが禁じられているわけではありません。弁護士に依頼して話し合いで返済してもらうという方法を考えてみるとよいかもしれません。

    参考までに、愛人との約束事について判例の判断は、
    愛人関係の維持目的の場合は、法律は保護しません。契約は無効となります。
    他方、愛人の生活維持を目的とした贈与は有効と認められやすいようです。

    愛人との金銭トラブル
    ③ 自分のマンションを愛人に与え、住まわせていたところ男を連れ込まれた。愛人を追い出すことができますか?

    愛人をマンションに囲っている場合、愛人関係の清算に伴ってマンションを返せと言えるのでしょうか。
    愛人契約は公序良俗に反する行為として無効となります(民法90条)。
    では、マンションを取り返すことが可能でしょうか。

    【愛人にマンションをプレゼントしていた場合】

    =贈与

    贈与契約が無効となるので、返せと言えそうです。
    しかし、公序良俗に反する行為をした者がその汚れた手で権利行使をすることを法は許しません。
    不法原因給付といいますが、公序良俗に反する契約によって渡した物は取り戻すことができません。

    マンションを愛人から取り戻すことはできません

    【愛人にマンションの鍵だけ渡して自由に使うことを認めていた場合】

    =使用貸借契約

    使用貸借契約が無効となるので、返せと言えそうです。
    そもそも使用貸借は、無料で住めるという利用権を与えていたにすぎず、所有権を与えていたわけではありません。
    しかし、やはり不法原因給付で取り返すことはできないとされています。

    マンションを愛人から取り戻すことはできません

    愛人契約が解消となった場合には、マンションを返還することを約するという合意書があった場合であっても結論に変わりはなく、マンションを取り戻すことはできません。

    自分のマンションで愛人を囲って住まわせていたつもりが、いつの間にか愛人の物になってしまっているという結論になります。

    愛人との金銭トラブル
    ④ 相手の男性は既婚者であったため、自分は愛人の立場であるものの、実際には長年一緒に暮らし、本妻以上に結婚生活の実体がありました。
    男性が愛人である自分に財産を遺贈する旨記載した遺言書を作成してくれましたが、これについても公序良俗違反となり愛人は遺贈を受けることができないのでしょうか?

    「愛人になるなら、不動産を遺贈する」
    「日陰の身ではあったが長年支えてくれたことに感謝している。このマンションは君に遺す」

    愛人契約として自分の財産を譲る旨の提案をする男性も、長年の愛人としての実態があって感謝の気持ちとして財産を譲る旨の提案をする男性もいるでしょう。
    たとえ男性が何と言っていたとしても、愛人には相続権はないので「相続」することはできません。
    男性の言葉を真に受けていても、実際に男性が死亡した後、本妻と対峙した場合に本妻がおいそれと愛人に夫の財産を譲ってくれるとは考えがたいです。
    男性からの申し出を確保するためには、男性に遺言書を書かせるか、死因贈与契約書を作成するなどの方法があります。
    しかし、愛人契約は公序良俗に反する行為であるため、その目的のために作成される遺言書も公序良俗に反するものとして無効となります(民法90条)。

    しかし、不倫の関係にある人の間での遺言がすべて無効となるわけではありません。
    無効とされるのは、
    (1) これから不倫の関係に入ることを目的とする
    (2) 不倫関係の維持、継続をはかるため
    (3) 愛人に遺贈することによって相続人らの生活の基盤を脅かす
    といった場合です。

    これ以外であれば、愛人に財産を残す旨の遺言であっても有効となる場合があります。

    問題文の事例では、愛人と一緒に生活していた家を愛人に遺贈するとか、愛人の今後の生活のためにある程度の現金を遺贈するといった内容であれば上記(1)〜(3)には該当せず認められる可能性があるでしょう。
    全財産を愛人に遺贈する旨の内容であれば、(3)に該当するとして無効とされることが考えられます。

    参考裁判例
    大審院 昭和18年

    死亡するまで妾として共同生活をすることを条件に現金を遺贈した事案について、公序良俗に反するとして無効としました。

    東京地方裁判所 昭和63年11月14日

    判決で、全財産を愛人に公正証書遺言により遺贈した事案について無効としました。

    CASE.6こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    無職の彼氏が自分の家に転がり込んできました。家賃・食費やデート代などは全て私が負担している上、友達と飲みに行くからと小遣いまで要求されます。好きだからと黙って甘やかしていましたが、他にも付き合っている女性が3人いたことを知りました。
    自分は騙されていたのだと気付いた時に彼に費やした金銭を取り返すことはできるでしょうか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    女にたかって生活する男。「ジゴロ」「ひも」「男妾」などと呼ばれる男性に引っかかってしまった場合どうすればよいでしょうか。
     ・自分への関心をつなぎとめるためにお金を貢いでしまう。
     ・無職の男性を家に住まわせてしまう。
     ・遊びに行く小遣いを渡してしまう。

    これらの女性の行動は、惚れた弱みで嫌と言えないという場合が多々あります。
    男性がいわゆるイケメンであることも多く、女性は薄々自分が騙されているかもしれない、金が目的であるだけかもしれないという思いを抱きつつ付き合っている(という幻想に浸っている)場合も多いでしょう。
    このような場合、騙されたという主張自体が難しいでしょう。
    通常、詐欺罪(刑法246条)は成立しません。

    男性が自分に対して言う「愛している」という言葉を信じてお金を渡したのに、本当は愛してくれていなかった。
    これは詐欺罪にはなりません。
    詐欺罪の成立には財産的価値のあるものを騙されて取られる必要があります。愛情は財物とは言えません。

    ただし、結婚資金のためにいくら必要であるなどと具体的に金銭を要求した場合には、詐欺罪になることがあります。

    民法上の問題

    「付き合っているのは自分だけだと思っていたのに」「私のことを愛してくれていると思ったのに」「いつかは結婚できると思っていたのに」・・・
    女性の気持ちとしては、「騙された」と感じているでしょうが、女性が男性にお金を使った動機に勘違い(錯誤)があるだけであって、あくまで女性の意思で男性に金銭を貢いでいます。
    このような場合、女性が貢いだ金銭を取り戻すことは困難です。


    旅行先などでも、現地の男性にコロッと騙されてお金や体を提供してしまう女性が多いそうです。
    金かセックスが目的という場合が大半のようですが、割り切った一夜のアバンチュールで性病をうつされてしまっては後悔しても後の祭りです。
    また、知らない間に薬物を持たされていて、逮捕されてしまうということもあります。
    十分注意が必要です。

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