• よくある男女トラブル公然わいせつ公然わいせつトラブルこうぜんわいせつざい

    公然わいせつ罪 第174条(公然わいせつ)公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
  • 公然わいせつのトラブル事例実際に起きたトラブル事例と結果について

    • CASE.1

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      インターネットでヌードモデルを募集して、撮影会を開いた場合罪になるのでしょうか?自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけであり、撮影した写真は自分だけが見て楽しむ場合であればどうでしょうか?

    • CASE.2

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      ヌード撮影会は自宅で行われたものであったが、ヌードモデルもカメラマンもインターネットで広く募集した場合はどうでしょうか?

    • CASE.3

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      ヌード撮影会が公共の場所で行われたものであったが、著名なカメラマンが芸術作品として撮影していた場合はどうでしょうか?

    • CASE.4

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけでしたが、撮影したデータをCD-ROMにして知り合いに配布した場合はどうでしょうか?

    • CASE.5

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけでしたが、撮影した画像を自分のホームページ上で公開した場合はどうでしょうか?

    • CASE.6

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      採用したヌードモデルが18歳未満の女子であった場合はどうでしょうか?

    • CASE.7

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      風俗店で、裸になる行為は公然わいせつでしょうか?

    • CASE.8

      こういう時 どうなる?

      こういう時どうなる?

      出会い系サイトで知り合った女性とテレビ電話で会話をしている最中に、画面に向かって下半身を露出して相手の女性に見せた場合は罪になるのでしょうか?

    CASE.1こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    インターネットでヌードモデルを募集して、撮影会を開いた場合罪になるのでしょうか?自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけであり、撮影した写真は自分だけが見て楽しむ場合であればどうでしょうか?

    公然わいせつ罪(刑法174条)は成立しないでしょう。

    自分が趣味で楽しむという目的でヌード撮影を行っているので、その目的にわいせつ性が認められます。
    しかし、自宅で、カメラマンは自分だけで行われているので、「公然と」わいせつ行為をおこなったといえるかが問題となります。
    「公然」とは、不特定又は多数人が認識し得る状態(最決昭和32.5.22)をいうとされます。対象者が不特定であれば少数であっても「公然」といえますし、対象者が多数人であれば特定されていても「公然」といえます。
    自宅であれば、外部とは遮断されており、カメラマンは自分ひとりだけであるため不特定または多数の人から見える余地はありません。たとえモデルについてはインターネットで広く募集していたとしても公然とは言えません。公然性を満たしていないので、公然わいせつ罪(刑法174条)は成立しません。
    ヌード撮影であったとしても、その場にいる者同士が撮影を了解しているのであれば、法律上は問題ありません。

    参考裁判例
    静岡地裁沼津支判 昭和42.6.24

    公然わいせつが認められなかった事案
    旅館の離れ座敷において被告人の知人及びその麻雀仲間の合計4名がわいせつ行為を見た事案、及び別荘において被告人の兄弟及び被告人夫婦の晩酌人の子ら合計4人がわいせつ行為を見た事案について、各観覧者等はいずれも知人等の特定少数人であること、行為の場所がいずれも他人の往来から隔絶した密室であって、当時、知人によってわいせつ行為が瞥見すらされる状態ではなかったことから、行為者が営利の目的で行ったか否かに関係なく、公然性はないとしたもの。
    この裁判例では、観覧者が特定人であるかどうかは、行為者と観覧者との間に、単にその場のいわば無名の「見せる者」と「見る者」という以上の個人的関係の存否等を考慮して決定すべきであるとしています。

    CASE.2こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    ヌード撮影会は自宅で行われたものであったが、ヌードモデルもカメラマンもインターネットで広く募集した場合はどうでしょうか?

    公然わいせつ罪(刑法174条)が成立する可能性があります。

    応募はインターネットで広く行ったものの、実際には主催者が選考したほんの数名しかカメラマンとして参加できなかった場合であっても公然性を満たすといえるのでしょうか。

    会員制等の厳しい制約のある団体であるならまだしも、主催者の選考が入るとはいえ、インターネットで誰でも募集できるのであれば、不特定多数に参加可能性があるわけで、主催者は公然わいせつ罪(刑法174条)に問われることとなるでしょう。

    ヌードになったモデルについても公然わいせつ罪が成立します。

    CASE.3こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    ヌード撮影会が公共の場で行われたものであったが、著名なカメラマンが芸術作品として撮影していた場合はどうでしょうか?

    公然わいせつ罪(刑法174条)が成立する可能性があります。

    著名なカメラマンによるものであれば、ヌード撮影会は、写真集という芸術作品の制作過程であって、文化的行為として許されるのでしょうか?
    そもそも、著名なカメラマンの作品であれば、どのようなものでも許されるのでしょうか?

    「わいせつ」の判断について

    かつて、本の内容が芸術性を有しつつもわいせつである場合の、表現の自由とわいせつ性の判断について問題となった際の裁判所の判断は、その表現内容に関わりなく、芸術的・思想的価値のある文書であることだけの故をもってわいせつ性が否定されるものではないとしています(「悪徳の栄え事件」最判昭和44.10.15)。
    わいせつ性の存否は、当該作品自体によって客観的に判断すべきものであって、作者の主観的意図によって影響されることはなく、わいせつ性と芸術性は次元を異にする概念であることから、わいせつ文書であっても芸術性を有する場合があるとします(「チャタレイ事件」判決、「国貞事件」判決)。
    ただし、表現の自由との関係が問題となるのは事実であり、その判断は事例ごとに慎重になされています。「当該文書の性に関する露骨で詳細な描写叙述の程度とその手法、その描写叙述の文書全体に占める比重、文書に表現された思想等と描写叙述との関連性、芸術性・思想性等による性的刺激の緩和の程度、これらの関連から当該文書を全体としてみたときに主として読者の好色的興味に訴えるものと認められるか否かなどの諸点を検討することが必要であり、これらの事情を総合し、その時代の健全な社会通念に照らして、それが、徒に性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものといえるか否かを決すべきものである。」(「四畳半襖の下張事件」最判昭和55.11.28)とされています。

    撮影行為について

    公然わいせつ罪(刑法174条)が成立する可能性があります。
    芸術であればなんでも許されるというわけではありません。
    芸術的・文化的な見地から認められるものであっても、「わいせつ」なものであれば罪になります。
    判例は、「わいせつ」とは、「いたずらに性欲を興奮又は刺激させ、かつ、通常人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう。」としています(最判昭和26.5.10)。
    しかし、わいせつの評価は社会通念の変化により大きく変容します。
    最近の裁判例では、男性器が写る写真の含まれた写真集であっても、高い芸術性を認め、全体として風俗を害さないと判断し、わいせつ性を否定しています(最判平成20.2.19)。
    しかし、これは写真(写真集)の評価であって、公道で裸になるという行為については依然として公然わいせつ罪が成立することが通常です。

    実際にあった事件&ニュース

    【篠山紀信氏を書類送検=公然わいせつ容疑、モデル2人も−屋外でヌード撮影】

    写真集に使うため、屋外で女性のヌード写真を撮影したとして、警視庁保安課と渋谷署は25日、公然わいせつ容疑で、写真家篠山紀信氏(69)=東京都港区=とモデルとなった女優(22)=品川区=ら2人の計3人を書類送検しました。
    同課によると、全員が容疑を認め、篠山氏は「違法と分かっていた。
    活動50周年の記念碑的な作品を作ろうと思ったが、配慮が足りなかった」と話しているといいます。
    送検容疑は2008年8月16日から10月15日の夜間、港区の結婚式場前や都立青山霊園、渋谷区の路上、JRの線路内など人目に触れる場所12カ所で、女優らのヌード写真を撮影した疑い。
    捜査関係者によると、篠山氏は自ら撮影場所を選定。
    スタッフ2人が通行人や車が来ないか注意していましたが、撮影許可は取っていませんでした。
    港区の橋で撮影した際には付近住民に通報され、始末書を書きましたが「水着の撮影をしていた」と説明。その後も撮影を続行しました。
    同課は昨年11月、同年1月に発売された写真集「NO NUDE by KISHIN 1 20XX TOKYO」(朝日出版社)をめぐり、篠山氏の事務所(同区)などを家宅捜索しました。

    CASE.4こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけでしたが、撮影したデータをCD-ROMにして知り合いに配布した場合はどうでしょうか?

    わいせつ物頒布等罪(刑法175条)が成立します。

    ヌード画像は通常わいせつ物に該当します。
    わいせつな「文書」、「図画」、「電磁的記録に係る記録媒体」、「その他の物」を頒布し、販売し、公然と陳列し、又は販売の目的で所持する場合、わいせつ物頒布等罪が成立します。
    判例等によるとCD-ROMは「図画」に該当するとされています。
    よって、わいせつなCD-ROMを頒布しているので、わいせつ物頒布罪が成立します。

    ※頒布罪が成立するためには、営利の目的がなくともよいとされています(大判昭和12.2.10)。

    CASE.5こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    自宅で行われた撮影会で、カメラマンは自分だけでしたが、撮影した画像を自分のホームページ上で公開した場合はどうでしょうか?

    わいせつ物頒布等罪(刑法175条)が成立します。

    わいせつ物頒布等罪は、わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体、その他の物を「頒布」し、「販売」し、「公然と陳列」し、又は販売の目的で所持することによって成立します。
    ホームページ上に公開することが、「頒布」「販売」「公然陳列」に該当するかが問題となります。

    頒布

    「頒布」とは、不特定又は多数人に対して無償で交付することをいいます(大判大正15.3.5)。
    貸与、回覧は頒布に当たります。

    ※頒布罪が成立するためには、営利の目的がなくともよいとされています(大判昭和12.2.10)。

    販売

    「販売」とは、不特定又は多数人に対して行う有償の譲渡をいいます(大判大正6.5.19、最判昭和34.3.5)。
    酒代不足金50銭の代償としてわいせつ図画を渡すことは有償譲渡であるから、販売にあたるとされました(大判昭和10.11.11)。

    ※現実の交付がなされることが必要です。
    ※営利の目的は必要ありません(大審院昭和12.2.10)。

    公然陳列

    「公然」とは、不特定又は多数の人が認識することができる状態をいいます(最判昭和32.5.22)。
    「陳列する」とは、認識することができる状態におくことをいいます。
    陳列という言葉からは、店舗の売り場等において、棚に並べられた商品をイメージするかと思いますが、必ずしもそのようなものには限られません。

    【「陳列」として肯定された例】
    • 映画の映写(大判大正15.6.19、最決昭和33.9.5)。
    • ビデオを不特定又は多数人に観覧させる行為。
    • テレビを通じて放映し、視聴者が観覧することが出来る状態に置くこと。
    【「陳列」に当たらないとされた例】
    • 外部との交通が全く遮断された部屋で、外部からうかがい知ることができないようにした上、知人又は特別の関係ある限られた限定の少数の者に対し、エロ映画をひそかに映写観覧させた場合には公然とは言えないとして、犯罪の成立が否定されました(広島高判昭和25.7.24)。
    • 居宅内の外部から容易に覗見し得ない一室において特定の者2名にわいせつ映画を観覧させたにすぎない場合には、公然とは言えないとして、犯罪の成立が否定されました。

    インターネット上のホームページでわいせつな画像を公開することはわいせつ物頒布陳列罪に該当するのでしょうか?

    わいせつ物頒布陳列罪が成立する可能性が高いです。

    自ら開設し、運営していたいわゆるパソコンネットのホストコンピューターのハードディスクにわいせつな画像データを記憶、蔵置させ、それにより、不特定多数の会員が、各自パソコンを操作して、電話回線を通じ、ホストコンピューターのハードディスクにアクセスして、そのわいせつな画像データをダウンロードし、画像表示ソフトを使用してパソコン画面にわいせつな画像データをダウンロードし、画像表示ソフトを使用してパソコン画面にわいせつな画像として顕現させ、これを閲覧することができる状態を設定したという行為はわいせつ物頒布罪になるのでしょうか?

    会員が、各自パソコンを利用して、ホストコンピューターのハードディスクから画像データをダウンロードした上、画像表示ソフトを使用して、画像を再生閲覧する操作が必要であったとしても、会員はホストコンピューターのハードディスクに記憶、蔵置された画像データを再生閲覧することが可能であったとして、被告人の行為は、ホストコンピューターのハードディスクに記憶、蔵置された画像データを不特定多数の者が認識できる状態に置いたものというべきであって、わいせつ物を「公然と陳列した」ことに当たるとしました(最決平成13.7.16)。

    画像修正ソフトで修正を加えた(それがなければわいせつ性が肯定される)画像をネットワーク上で公開する行為はわいせつ物頒布等罪になるのでしょうか?

    画像修正ソフトを除去するソフトや装置が容易に入手可能であったり、画像データと一緒に販売するような場合には、わいせつ性が認められるとされています(岡山地判平成9.12.15、大阪地判平成9.2.17)。画像自体がマスク付のものであっても、マスクの除去可能性が暗示されているような場合、一般的インターネット利用者らは、当該ホームページから窺い知ることができる手がかりに則って、容易に画像のマスクを除去してわいせつ性を顕現させることができる状況にあったとして、わいせつ物公然陳列罪の成立を認めました(大阪地判平成12.3.30)。

    公然陳列がされている際に、ハイパーリンクを張る行為はどうでしょうか?

    リンク設定は、その性質上、正犯者らのアダルトサイトに繋がる道筋を新たに設けて不特定多数人が同アダルトサイトにアクセスし得るルートを増やすとともに、卑猥な画像を閲覧しようと欲するアクセス者らをより多くの正犯者らのアダルトサイトに誘う機能を果たすもので、わいせつ画像がより多くの人の目に触れる可能性を増大させたと言えます。リンクをはった者(設定者)についてわいせつ物公然陳列罪が成立します(大阪地判平成12.3.30)。

    参考

    「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」が国会に提出されています(平成19年3月現在)。その中で、わいせつ文書頒布等の罪(刑法175条)については、

    • わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録を頒布した者も、同様とする。
    • 有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。

    との改正案が示されています。これにより刑法が改正されれば、わいせつなデータを不特定多数の者に送信する行為や、有償で送信する目的でわいせつ物(記録媒体)を所持したり、同様の目的でわいせつな電磁的記録を他人のサーバー上で保管したりする行為も、刑法175条による処罰の対象とされることになります。

    関連Q&A

    ストリップショーはわいせつ物公然陳列罪に該当しますか?

    ストリップショーは、観客に観覧させるものであるといえますが、人体はわいせつ物とはいえないので、わいせつ物公然陳列罪には該当しません。
    ただし、刑法174条の公然わいせつ罪が成立することになります(最判昭和25.11.21、最判昭和29.3.2)。

    ダイヤルQ2はわいせつ物公然陳列罪に該当しますか?

    該当します。
    まず、いったんデジタル信号としてわいせつな音声を記憶させた録音再生機がわいせつ物にあたります。
    さらに、ダイヤルQ2の場合は、誰でも、いつでも、どこからでも、所定の電話番号のところに電話をかけることによって、録音再生機に記憶された録音内容を聞くことができる状態にしているのであることが、不特定多数の人に本件録音内容を聴取できる状態にしたということができます(大阪地判平成3.12.2)。

    実際にあった事件&ニュース

    【自分で撮影した自分の画像を掲示版に投稿した男逮捕】(2011.5.18 産経新聞)

    埼玉県警上尾署は18日、わいせつ図画陳列の疑いで、さいたま市桜区、私立高校非常勤講師(34)を逮捕しました。
    逮捕容疑は2010年12月29日、携帯電話のカメラで撮影した自分の下半身の画像1枚をインターネットの掲示板に投稿し、不特定多数の利用者に閲覧できるようにした疑い。
    容疑者は「人に見せたらどんな反応があるか興味があった。画像を見た男性と出会えることを期待して投稿した」と供述しています。

    CASE.6こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    採用したヌードモデルが18歳未満の女子であった場合はどうでしょうか?

    刑法(その他特別法)上の問題

    児童買春・児童ポルノ禁止法違反になります。

    趣味の撮影会であるので、わいせつ目的が認められ、18歳未満のモデルのヌード写真は、衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識できる方法により描写したものに該当すると考えられます。
    そうであれば、撮影した画像は児童ポルノにあたります(児童買春・児童ポルノ禁止法2条3項3号)。

    児童ポルノを作成する行為は、
    3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となります(7条3項)。

    頒布・販売・業として貸与・公然陳列の目的をもって製造していた場合には、
    3年以下の懲役又は300万円以下の罰金となります(7条2項)。

    さらに、撮影した児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供したり、インターネット上に公開(公然と陳列)したりした場合は、
    5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科せられます。
    若しくは
    5年以下の懲役と500万円以下の罰金の両方が科せられます(7条4項)。

    民法上の問題

    ヌードモデルとなった18歳未満の女子に対して不法行為に基づく損害賠償責任が生じます(民法709条)。
    実際の被害者はモデルとなった女子であるものの、民事上の請求は親権者である親が子供を代理して行います。
    被害者本人は自らの意思で応募し撮影に応じていて、被害に遭ったという意識がなく慰謝料を受け取るつもりがない場合であっても、被害者が未成年の場合には法定代理人である親が子供を代理して不法行為に基づく損害賠償請求をすることが可能です(民法709条)。
    親から請求された場合に、支払わなければなりません。

    子供が性犯罪被害を受けた親からの慰謝料請求や示談金請求は、高額になることが通常です。たとえ自分の子供に非があるとしても、一方的に被害者であると主張する親も多いでしょう。
    また、被害者の親と加害者が直接話すことは、被害者の親が冷静さを失い話し合いがこじれることも多々あります。
    慰謝料についての交渉は弁護士に依頼する方がよいでしょう。

    CASE.7こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    風俗店で、裸になる行為は公然わいせつでしょうか?

    公然わいせつ罪が成立するのは、「公然」つまり「不特定または多数人が認識しうる状態」である必要があります。
    性風俗店の密室で、風俗嬢が、もしくは客が裸になる(または下半身を露出する等)行為はむしろ当然であって、公然わいせつ罪にはなりません。

    ただし、風俗店の性質によっては異なる場合があります。
    密室において1対1で行われるサービスではなく、舞台上で他の観客の前で裸になるなどの場合には公然わいせつ罪が成立する可能性があります。

    実際にあった事件&ニュース

    【SMクラブで全裸に 巡査長を公然わいせつで逮捕】(2012.5.18 時事通信社)

    SMクラブで全裸になり、わいせつな行為をしたなどとして、北海道警は17日、旭川方面本部管内の警察署に勤務する男性巡査長(28)を懲戒免職としました。
    一緒にいた30代の男性巡査部長についても、風俗店に出入りしていたことなどが内規違反に当たるとして、停職1ヵ月としました。
    巡査部長は依頼退職する意向といいます。
    道警監察官室などによると、巡査長は2月11日午前1時半ごろ、札幌・ススキノ地区のSMクラブで全裸になり、わいせつな行為をしていました。
    札幌中央署委員が無許可営業の疑いのあった同店に捜査に入ったところ、ステージ上でロープに縛られた巡査長を見つけ、公然わいせつ容疑で現行犯逮捕しました。
    巡査長は略式起訴され、10万円の罰金刑が確定しています。

    CASE.8こういう時 どうなる? こういう時どうなる?

    出会い系サイトで知り合った女性とテレビ電話で会話をしている最中に、画面に向かって下半身を露出して相手の女性に見せた場合は罪になるのでしょうか?

    公然わいせつ罪として逮捕された例が複数あります。

    自宅で電話をしている時にどんな格好をしていようと本来自由であるはずです。裸でくつろぎながら電話をする人もいるのではないでしょうか。
    自宅というプライベートスペースにおいて裸でいることは罪になりません。
    (ただし、あえて通行人に見せる目的で裸で窓辺に立つ場合などには公然わいせつ罪が成立する可能性があります)。

    しかし、テレビ電話であれば、映像を相手に見せることができます。画面に向かって下半身を露出すれば相手はそれを見ることになります。

    公然わいせつ罪が成立するための「公然」とは、「不特定または多数人が認識しうる状態」をいうのであって、画面に向かって特定の相手に露出した場合は、会話の相手のみが対象となっているので、「不特定」でも「多数人」ともいえないのではないかとも疑問が生じます。

    ところが、出会い系などで知り合った女性は、不特定と解釈される可能性があります。
    乱交パーティーが、限られたメンバーだけで密室で行われた場合でも、インターネットで参加者を募った場合には「不特定」と判断されることと同様でしょう。

    実際に逮捕事例が複数あります。
    わいせつ画像であればわいせつ物公然陳列罪の対象となりますが、データは有体物ではないのでわいせつ「物」には該当しません。そこで、公然わいせつ罪として検挙の対象となったことが思料されます。

    なお、わいせつ画像を相手に送った場合であれば証拠が残ることに対して、テレビ電話でわいせつ画像を見せることは証拠が残りません。
    このような被害に遭った場合には、録画機能のある携帯電話であれば、その場で録画することが有効でしょう。

    実際にあった事件&ニュース

    【携帯電話で下半身映像見せる 公然わいせつ容疑で逮捕】(2010.9.15 共同通信)

    石川県警鶴来署などは15日までに、携帯電話のテレビ電話機能を使って女性に下半身の映像を見せたとして、公然わいせつの疑いで浜松市南区三島町、ガソリンスタンド店員の男(32)を逮捕しました。
    逮捕容疑は4月16日、埼玉県蓮田市の女性看護師(47)に、同月18日には同県川口市の女子中学生(13)に電話をかけて、下半身の映像を見せた疑いです。
    鶴来署によると、容疑者は「欲求不満を解消したかった」と供述しています。
    石川県白山市の自営業女性(32)が5月中旬ごろに県警に相談。通話記録などから、容疑者を割り出しました。
    携帯電話のテレビ電話機能を利用し、自分の局部の動画を知らない相手に送って見せたとして、大阪府警布施署は11日、同府岸和田市の会社員の少年(18)を公然わいせつ容疑で逮捕しました。
    携帯電話のテレビ電話を使った公然わいせつ事件摘発は全国で初めてといいます。

    【テレビ電話で下半身映像を見せ逮捕】

    携帯電話のテレビ電話で通話中の相手方の女性に自分の下半身の映像を見せたとして、池田署は6日(2010年10月?)、公然わいせつの疑いで、大分県玖珠町山田、建築作業員の男(35)を逮捕しました。写真などと違い、テレビ電話は証拠が残りにくいですが、相手の女性が通話しながら動画を保存していたことが逮捕の決め手になりました。
    逮捕容疑は2010年1月から2月にかけ、妻の友人など14〜34歳の知人女性6人に対し、携帯電話のテレビ電話で通話中に自分の下半身を映し、女性らに見せたとしています。
    被害者のうち1人が4月、池田署に相談。
    機転を利かせて通話中に保存した動画が動かぬ証拠になりました。
    調べに対し、容疑者は容疑を認め、「以前に同じことをした際、相手の女性も同様に下半身を見せてくれ、興奮した」などと供述しています。

    【ブログで全裸を生中継、新潟 公然わいせつ容疑で男逮捕】(2010.1.7 共同通信社)

    自分の全裸姿をインターネット上のブログで生中継したとして、新潟東署は7日、公然わいせつの疑いで新潟市東区、無職の男(36)を逮捕しました。
    同署によると「違法かもしれないと思ったが、やってしまった」と容疑を認めているといいます。
    逮捕容疑は昨年10月上旬ごろ、自分の全裸映像をブログで生中継し、不特定多数の人に閲覧させた疑い。
    新潟東署によると、容疑者は一人暮らし。
    「ライブカメラで生中継するだけの男のブログ」と題し、裸でゲームをしたりテレビを見たりする自分の姿を自宅のパソコンに接続したウェブカメラで写し、ブログで中継していました。
    生中継の開始時刻はブログで予告。
    中継時には常時数十人ほどの閲覧者がおり、ネット上で話題になっていたといいます。
    昨年8月ごろ、ブログを見た人から動画のコピーを添えて県警に投書があり、同署が調べていました。

    【ライブチャットの「女神」、公然わいせつ容疑で逮捕】(2012.2.10 産経新聞)

    インターネットの動画付きチャット(ライブチャット)で自らの下腹部の映像を配信したとして、埼玉県警サイバー犯罪対策課と上尾署は2012年2月9日、公然わいせつの疑いで、千葉県松戸市稔台、主婦の女容疑者(33)を逮捕しました。
    県警によると、容疑者は「裸をさらすことで多くの人に喜んでもらい、コメントをもらえるのがうれしかった」と供述しているとのことです。
    サイバー犯罪対策課の調べでは、容疑者は昨年7月7日午前9時45分ごろ、ライブチャットを利用し、不特定多数が閲覧できる状態で、自分の下腹部の動画を配信した疑いがもたれています。
    サイバー犯罪対策課によると、容疑者は「谷山みぃ」という名で配信をしており、「ライブチャットの女神みぃ様」と称されていたといいます。
    自宅のウェブカメラで裸を撮影、登録が無料の会員制チャットサイトに映していました。
    最大で約3000人が容疑者の動画配信を閲覧していたとのこと。
    一般人からの情報提供で発覚、IPアドレスから、容疑者が浮上しました。

    【「チャットレディ」わいせつライブ配信】

    大阪府警は2009年4月9日、わいせつ行為の映像をライブチャットで不特定多数に閲覧させたとして、運営会社の男性社員ら17人を公然わいせつの疑いで摘発、大阪地検に送検したと発表しました。
    わいせつ行為は主婦らに自宅で行わせ、ライブ公開していたといいます。
    大阪府警によると、容疑者らは「ライブチャットViVi」において、「チャットレディ」と称する主婦らに自宅でわいせつな行為を行わせ、その映像を不特定多数の男性会員に有料で閲覧させた疑い。
    大阪府警では、2009年2月10日にライブチャットViViを摘発。
    これまでにサイト運営責任者ら17人を大阪地検に送検しました。
    検察庁と大阪府警は、同サイトに「このサイトの運営会社の責任及び出演女性が、公然わいせつ罪で逮捕されました。
    このようなサイトを利用することは、犯罪を助長することになりますので、利用しないでください」との警告文を表示。
    さらに、「また、このようなサイトでわいせつな行為をWebカメラ等で撮影したものを送信したり、チャットでわいせつな行為を要求したりする行為は犯罪です」と同様の行為をしないよう呼びかけています。

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