「禁断の恋」と「合法の恋」の境界線実録刑事事件弁護士

[ 問 題 ]Q19 社内不倫がバレて「クビ」を通告されたらどうするか。
不正解答え:『 B.不当解雇だと訴える。 』
理由:私生活上の行為なので、不倫でも普通は懲戒解雇まで認められません。
正解!答え:『 B.不当解雇だと訴える。 』
理由:私生活上の行為なので、不倫でも普通は懲戒解雇まで認められません。

社内不倫がバレて「クビ」を通告されたらどうするか。

facebookが「命取り」

D男は営業部の課長。専業主婦の妻と中学1年の娘、小学5年生の息子がいます。休日は、息子のサッカーの応援やオートキャンプに出かけ、家族サービスに勤しんでします。家庭は大切にしているし居心地も良い。しかし甲斐性ゆえに、女性を求めるのは彼もまたほかの男と同じでした。
隣の課のG子は、大学時代からの腐れ縁の夫と結婚しましたが、まだ子供はできていません。十年も付き合った末にけじめ婚で籍を入れたものの、夫には物足りなさを感じています。
D男とG子はダブル不倫をしていました。
仕事後、いつもの場所で待ち合わせ、一緒に食事をとりホテルへ。メールや電話は必要以上にしない。土日はそれぞれの家で過ごす。互いに家庭があるから深入りしない。誰にもバレなければ問題ないですし、双方同意の下で性行為をしているのですから、刑事事件にも発展することはなさそうです。
2人の関係は始まって1年が経ちますが、社内で気づいた者はいません。互いの家族も気づいていないようです。慎重に行動していたはずですが、2人の関係は意外なところからバレました。
D男はグルメブログを書いていました。もちろん仮名で。しかし、D男を知る人が読めば、特定は容易です。備忘録として記していたので、D男はブログを書いていることを口外していませんでした。
G子はfacebookをやっていました。行った場所、食べたものなどを写真付きで公開していました。
G子と同じ課のN子もfacebookをやっていました。G子のアップしたイタリアンレストランの記事を見て、次の女子会の候補にと、店名を入力して検索しました。公式HPの次順位に検索されたグルメブログを何の気なしに見てみると、G子と同じ日に同じ店に行き、同じ料理の写真をアップしていることに気づきました。
にわかにN子は興味を持ちました。ブログの過去記事を遡って、G子のfacebookの投稿と照らし合わせたところ、なんと全く一致していることがわかりました。
「もしかして、G子のご主人のブログなのかしら。」
N子は、グルメブログを端から端まで読んで、このブログの作者を突き止めました。
「あぁ、そういう事ね。G子とD男課長は不倫してるんだ。」
よりによってN子にバレたことは運が悪かったのです。「放送局」の異名を持つN子は、噂好きで有名です。次の日には、D男の課とG子の課の全員の知るところとなり、部長の耳にも入りました。D男とG子は別々に呼び出され、社内の風紀を乱したとして、懲戒解雇を告げられました。

「懲戒解雇」はかなりハードルが高い

不倫を理由とする懲戒解雇は許されるのでしょうか。
男性社員と女性社員の不倫によって会社に悪影響を及ぼしたことを、具体的、客観的に会社が証明できなければ、懲戒解雇は許されません。職場における不倫は、私生活上の行為と考えられるからです。
しかし例外として、会社の社会的評価に重大な悪影響を与える場合には、企業秩序違反として懲戒解雇の対象となり得ます。実際に特殊な職場環境では、懲戒解雇が有効とされた事例もあるようです。
バス会社の妻子ある運転手が未成年のバスガイドと不倫をして妊娠させた事件では、懲戒解雇が有効とされました。この事件では、バス事業における運転手とバスガイドの職場環境の特殊性が考慮されたといわれています。
不倫を理由とした解雇の有効性が裁判で争われた事件では、「会社の社会的評価におよぼす悪影響が相当重大であると客観的に認められる場合」には、懲戒処分が有効とされています。不倫が、現実に悪影響を与えていなくても、これから悪影響を及ぼすことが明らかであれば、懲戒処分が許されることになります。
例えば社内外で不倫の噂が広がり、会社の評判を落とした場合や、夫に不倫をされた妻が職場に乗り込んできて大混乱になった場合には、業務に支障をきたすこととなって、場合によって懲戒解雇も有効になる可能性があるのです。

ダブル不倫は男の方が悪い?

社内ダブル不倫についての裁判例があります。
事務員として勤めていた女性X子と、同じ会社に勤める課長の男性Y男がダブル不倫をしていました。妻の不倫に気づいたX子の夫がY男に対して損害賠償請求をし、負けじとY男の妻もX子に対して損害賠償請求をしました。
X子の夫は、「Y男が誘惑して不倫関係に陥り、その後、暴行脅迫によってX子に無理やり関係を継続させた」と主張し、Y男とその妻は、「X子が淫蕩的な言辞を弄してY男を誘惑した」と反論をするという、泥仕合となりました。
裁判所は、Y男に対し「X子の夫に対して100万円払え」、X子に対し「Y男の妻に対して50万円払え」という判決をした。
ダブル不倫であればどちらに責任があるとは一概には言えないようにも思われますが、結論に差が生じたのはなぜでしょうか。
損害賠償額を算定する際には、被害者の苦痛の程度、被害者の財産状態、被害者の職業、社会的地位、年齢、結婚の期間、子供の有無、浮気の原因、浮気の態様、浮気の期間、それにより離婚したか否かなどが考慮されます。社内において上下関係があるような場合、責任は五分五分と判断されない可能性もあるのです。部下と付き合っている上司は気を付けるべきでしょう。
浮気相手と良好な関係が続いている間は、浮気相手の女性から「強姦された」と主張されて刑事事件となることはないのかもしれませんが、
浮気相手との関係にヒビが入ったり、浮気相手の配偶者に関係がバレてしまったりした場合には、浮気相手の女性が掌を返したように態度を急変し、「上司という地位を利用して無理やり性行為をさせられた。自分の上司だから断ることができなかった。合意がないから強姦だ」と主張してくることも考えられます。そうすると、強姦の刑事事件として逮捕されたり、取り調べを受けたりする可能性も出てきます。会社との間の懲戒解雇の問題を抱えると同時に、刑事事件への対応考えなくてはならなくなるのです。刑事事件については、刑事事件弁護士に依頼して、逮捕阻止の活動をしたり、浮気相手と示談交渉をしたりすることになりますが、刑事事件弁護士との示談交渉には浮気相手の配偶者も口を挟んでくるでしょうから、なかなか困難な交渉となることが予想されます。また、刑事事件の被疑者という立場に立たされることになりますから、「会社の社会的評価におよぼす悪影響が相当重大であると客観的に認められる場合」に該当すると判断されて懲戒解雇となってしまう可能性も高まります。

刑事事件弁護士の一言

会社に重大な実害があるかどうか。

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